『昭和40年代の中古マンションは30年後どうなる?建て替え・資産価値・修繕費の未来を本気で予想したらこうなった!?【最終巻】』
【フォローウィンドコーポレーション 不動産未来予想シリーズ その③】
~30年後、大阪の中古マンションは二極化する。その時、本当に価値が残るマンションとは?~
第1巻では、昭和40年代に建てられたマンションが、
これから一斉に築80年という
未知の時代へ向かうことを書きました。
第2巻では、建て替えより難しい問題として、
管理組合の高齢化や相続、
そして建築費高騰についてお話ししました。
そして今回は、このシリーズの締めくくりです。
大阪で30年近く不動産に携わってきた私が、
30年後の大阪を少しだけ想像してみたいと思います。
もちろん未来を断言することは誰にもできません。
しかし、不動産という仕事は
「今」を見るだけでは務まりません。
10年後、20年後、その先を考えながら、
お客様へアドバイスする仕事でもあります。
だから今日は、
「もし2040年代後半から2050年代の大阪を歩いたら」
という気持ちで読んでいただければと思います。
「築80年」はゴールではなく、通過点になるかもしれない
昔は「築30年」と聞くだけで
敬遠する人も多くいました。
しかし現在では、築40年や築50年でも
人気のマンションは数多く存在します。
これは、多くの管理組合が地道に修繕を重ね、
建物を守ってきた結果でしょう。
そう考えると、30年後には「築80年だからダメ」
という時代ではなくなっているかもしれません。
逆に、「築80年でも安心して住めるマンション」と、
「築60年でも買い手が付かないマンション」の差が、
今以上にはっきり現れているのではないでしょうか。
つまり、築年数だけではなく、
管理の歴史そのものが資産価値になる時代です。
勝ち組になるマンションの共通点
では、30年後も価値を維持できるマンションとは、
どのような特徴を持っているのでしょうか。
私は、大きく5つあると思います。
まず一つ目は、立地です。
大阪市内でも梅田、本町、天王寺、京橋、難波など、
生活利便性が高く、交通アクセスに優れたエリアは、
今後も一定の需要が見込まれるでしょう。
もちろん、守口市や豊中市、吹田市などでも、
駅に近く生活環境が整ったマンションは
十分に可能性があります。
二つ目は、管理組合が機能していることです。
役員が交代しながらも、きちんと修繕計画を立て、
住民同士が話し合える環境があるマンションは強いでしょう。
三つ目は、計画的な修繕積立金です。
毎月の負担は少し重く感じるかもしれません。
しかし、それが将来の安心につながるのであれば、
決して無駄なお金ではありません。
四つ目は、相続や空室への対応です。
今後は「住む人がいない部屋」をどう管理するかが、
大きな課題になります。
最後は、「住民のマンション愛」です。
少し精神論のように聞こえるかもしれませんが、
私はこれが意外と一番大切だと思っています。
挨拶があるマンション。
掃除を自主的に手伝う人がいるマンション。
花壇をきれいにしているマンション。
こういう建物は、やはり雰囲気が違います。
その雰囲気は、不思議と購入希望者にも伝わるものです。
「負け組マンション」は築年数だけが原因ではない
逆に、厳しい未来を迎えるマンションもあるでしょう。
しかし、その理由は「古いから」ではありません。
修繕を先送りにする。
管理組合が機能しない。
空室が増える。
所有者が誰なのか分からない部屋が増える。
こうした問題が積み重なった結果、
資産価値が下がっていくのです。
人間でも健康診断を何年も受けず、
不調を放置すれば大きな病気につながることがあります。
マンションも同じです。
小さな問題を放置し続けることが、
一番怖いのではないでしょうか。
これから中古マンションを買う人へ
私は、お客様にいつもこうお伝えしています。
「価格だけで決めないでください。」
築年数だけでもありません。
管理会社はどうか。
修繕履歴はどうか。
管理組合は機能しているか。
掲示板は整理されているか。
ゴミ置場はきれいか。
共用部分は掃除されているか。
実は、このような日常の風景の中に、
そのマンションの未来が隠れています。
もし昭和40年代のマンションを検討されるのであれば、
ぜひ建物だけではなく、そのマンションで暮
らす人たちの空気まで感じてみてください。
きっと見え方が変わるはずです。
よくあるQ&A
Q. 昭和40年代のマンションは買わない方がいいですか?
A. 一概には言えません。
管理状態が良く、立地に恵まれたマンションは、
築年数だけでは判断できない魅力があります。
大切なのは、修繕履歴や管理組合の
運営状況まで確認することです。
Q. 修繕積立金が高いマンションは避けるべきですか?
A. 必ずしもそうではありません。
将来必要となる工事に備えて、
計画的に積み立てているケースも多くあります。
「高い=悪い」と決めつけず、
その理由を確認することが大切です。
Q. 建て替えは今後どんどん進むのでしょうか?
A. 進むマンションもあれば、修繕を重ねながら
住み続けるマンションも増えるでしょう。
立地や敷地条件、建築費、住民の合意形成など、
さまざまな要素が関係するため、一つの答えでは語れません。
弊社より
昭和40年代のマンションは、日本の高度経済成長とともに、
多くのご家族の暮らしを支えてきました。
そして今、そのマンションたちは
新たな時代の入口に立っています。
30年後、大阪の街並みは大きく変わっているかもしれません。
しかし、一つだけ変わらないことがあります。
「良いマンションは、良い管理から生まれる。」
これは30年前も、今も、そして30年後も変わらない、
不動産の本質ではないでしょうか。
中古マンションの価値は、築年数だけでは決まりません。
そこに暮らす人たちの想い、管理組合の努力、そして
未来へ建物を受け継いでいこうという意識が、
次の30年の資産価値をつくっていくのだと、私は信じています。
また30年後、このコラムを読み返した時、
「意外と当たってたな」と笑いながら話せる未来に
なっていてほしいものです。
- 不動産キャリア29年
- 株式会社フォローウィンドコーポレーション代表取締役
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