お盆明けから不動産繁忙期へ!物件種別で見る大阪の注目エリアをご紹介【中古マンション・中古一戸建・割安長屋】
お盆休みが終わると、
不動産会社にも少しずつ活気が戻ってきます。
休み明け初日の営業マンは、パソコンこそ開いておりますが、
頭の中はまだ半分ほど白浜か淡路島です。
「この物件、駅から何分やったかな……」
知らんがな。休み前に下見しとけ。
しかし、お客さんの動きは待ってくれません。
秋から年末にかけての入居を考える人、
住宅ローンの相談を始める人、年内に実家を売却して
スッキリしたい人などが動き始めます。
不動産業界にとって、
お盆明けは秋の繁忙期へ向けた再スタートです。
今回は、単なる「大阪の住みたい街ランキング」ではありません。
実際に購入できそうな価格や条件を先に決め、
その条件に合う注目エリアを物件種別ごとに考えてみます。
中古マンションは3,000万円以下。
中古一戸建は3,000万円以下、ガレージ付き、駅徒歩10分圏内。
そして割安長屋は300万円以下で購入し、
改装後に賃貸収益が期待できそうな物件です。
北区のタワーマンションや帝塚山の豪邸は出てきません。
見ても楽しいですが、買えなかったら住宅情報というより
「不動産版・世界ふしぎ発見!」になってしまいます。
中古マンションは3,000万円以下!大阪市東部・北東部・西部に注目
近年の大阪市内では、中古マンションでも
「えっ、中古やんな?」と二度見するような価格が増えました。
北区、中央区、福島区、天王寺区などの人気エリアで、
駅近、築浅、広めの3LDKを3,000万円以下で探そうとすると、
物件検索画面がこちらを見て笑っているように感じることがあります。
それでも、探す場所を少し変えれば、
大阪市内にもファミリー向けの中古マンションは残っています。
注目したいのは、
旭区、城東区、東淀川区、西淀川区、住之江区、平野区あたりです。
旭区なら千林、森小路、新森古市周辺。
谷町線、京阪本線、今里筋線が利用でき、
梅田方面へのアクセスも悪くありません。
東淀川区なら上新庄、淡路、瑞光四丁目周辺。
西淀川区なら御幣島、姫島、千船周辺です。
西淀川区は「工場とトラックの街」という
昔の印象だけで敬遠されることもありますが、
御幣島はJR東西線が利用でき、梅田方面への通勤にも便利です。
大阪市内にこだわらなければ、
守口市、門真市、東大阪市、摂津市、尼崎市まで広げると、
同じ3,000万円以下でも専有面積や間取りの選択肢が増えます。
ただし、中古マンションは
販売価格だけで選んだらあきません。
見るべきは、管理費、修繕積立金、大規模修繕の履歴、
今後の修繕計画、駐車場の空き、エレベーターの有無、
総戸数、管理組合の運営状況です。
室内はピカピカ。キッチンも浴室も洗面台も新品。
ところが数年後、大規模修繕の一時金が50万円。
「そこは中古のままにしといてくれたらよかったのに!」
そう叫んでも、もう遅いのです。
中古マンションは、部屋を買うように見えて、
実際には建物全体の管理も一緒に買っています。
中古一戸建はガレージ付き・駅徒歩10分以内!
続いて中古一戸建です。
条件は3,000万円以下、ガレージ付き、駅徒歩10分圏内。
この3条件を大阪市内で入力すると、
物件検索サイトが急に無口になります。
「駅徒歩を15分にしませんか?」
「築年数をもう少し古くしませんか?」
「ガレージは軽自動車だけでもいいですか?」
検索サイトから条件変更を
迫られているような気分になります。
しかし、駅徒歩10分以内とガレージ付きは、
決してぜいたくな条件ではありません。
駅に近ければ通勤や通学に便利で、
将来売却するときにも検討者を集めやすい。
ガレージは車だけでなく、自転車、ベビーカー、
アウトドア用品などを置く場所にもなります。
狙い目は、守口市、門真市、東大阪市、八尾市、尼崎市です。
守口市なら京阪本線の滝井、土居、守口市周辺や谷町線沿線。
ただし駅に近いほど土地値が高いため、
築年数、土地面積、前面道路のどれかは譲ることになります。
門真市では古川橋、大和田、萱島方面。
大阪市内へのアクセスが比較的良く、駅徒歩圏でも
大阪市内より価格を抑えられる可能性があります。
ただし「ガレージあり」という
文字だけで安心してはいけません。
現地へ行ったら軽自動車がピッチピチ。
ミラーを畳み、息を止め、車体を斜めにしなければ入らない。
それはガレージというより、自動車の健康診断です。
東大阪市では、布施や永和周辺の駅近は高くなりましたが、
近鉄奈良線、近鉄大阪線、JRおおさか東線まで
広く探せば候補が出てきます。
瓢箪山方面も駅周辺は便利ですが、
山手へ上がるほど坂が増えます。
駅徒歩10分と書いてあっても、
帰りが急な上り坂なら体感は15分です。
尼崎市も面白いエリアです。
JR沿線は高くなっていますが、阪神本線沿線まで広げると、
大阪へのアクセスと価格のバランスを取りやすくなります。
中古一戸建で確認すべきなのは、
建物の見た目だけではありません。
前面道路、再建築の可否、私道負担、境界、増築の有無、
雨漏り、シロアリ、建ぺい率や容積率も確認する必要があります。
白いクロスは家のファンデーションです。
塗った瞬間は若返って見えますが、
家の骨格までは若返りません。
300万円以下の割安長屋!買った瞬間から高利回り……とは限らない
最後は、弊社にも相談の多い割安長屋です。
購入価格300万円以下。改装して賃貸に出し、
収益物件として活用できそうなものを探します。
候補になるのは、生野区、西成区、東成区、旭区の一部、
東大阪市、八尾市、門真市などです。
ただし、現在の大阪市内で300万円以下となれば、
何か理由があると考えるべきです。
借地、再建築不可、連棟式、雨漏り、傾き、汲み取り、
風呂なし、家財満載、長期間空き家、隣家との境界不明。
場合によっては全部乗せです。
ラーメンならうれしいですが、
不動産で全部乗せは胃もたれします。
投資初心者がよく計算するのが、購入価格300万円、
家賃月5万円、年間家賃60万円で表面利回り20%という数字です。
「20%や!5年で元が取れる!」
ちょっと待ってください。
屋根補修80万円、水回り120万円、内装100万円。
さらに給湯器、電気工事、家財撤去、
仲介手数料、登記費用、不動産取得税。
気がつけば総投資額は700万円。
さっきまで20%あった利回りが、
どこかへ散歩に出かけています。
長屋投資で重要なのは、
300万円以下で買うことではありません。
購入費、諸費用、残置物撤去費、改装費を合計した
総投資額に対して、現実的な家賃がいくら取れるのか。
その家賃で借りる人が本当にいるのかです。
風呂なしの長屋を「昭和レトロ!」と呼んでも、
入居者は風呂を欲しがります。
トイレが外にあっても
「開放的な間取りです」とは書けません。
借地の長屋なら、地主さんの承諾、名義変更料、
建替承諾、地代の滞納も確認が必要です。
再建築不可なら、将来売却できる相手も限られます。
それでも長屋には面白さがあります。
購入価格を抑え、必要な部分を見極めて改装し、
その地域に合った家賃で募集できれば、
マンション投資とは違う収益性が期待できます。
ただし、この分野は写真と利回りだけで判断してはいけません。
現地へ行き、床を踏み、天井を見て、
屋根を確認し、隣家とのつながりを見る。
不動産会社がスリッパを差し出した瞬間、
そのスリッパが床ごと沈まないかまで注意が必要です。
物件種別が違えば、注目エリアの意味も変わる
中古マンションは、管理状態と将来の売りやすさ。
中古一戸建は、駅距離、ガレージ、道路、建物の状態。
割安長屋は、総投資額、改装の可能性、賃貸需要。

同じ大阪の不動産でも、
見るべき場所はまったく違います。
中古マンションを探す感覚で長屋を見たら怖くて買えません。
長屋投資の感覚でファミリー向けマンションを見たら、
「利回りが低い!」と言い続けて永遠に決まりません。
お盆明けには、新しい物件も少しずつ市場へ出てきます。
焦って買う必要はありませんが、
良い物件が出てから勉強を始めるのでは遅い。
今のうちに予算を決め、住宅ローンを確認し、
希望エリアを歩いておくだけでも、物件を見る目は変わります。
不動産は、安いものを見つけた人が勝つのではありません。
なぜ安いのかを理解したうえで、
それでも買う価値があると判断できた人が勝つのです。
3,000万円のマンションにも理由があり、
3,000万円のガレージ付き中古戸建にも理由があります。
そして300万円の長屋には、
だいたい三つくらい理由があります。
その理由を見抜くのが、不動産会社の仕事です。
お盆休みで営業マンの頭がまだ淡路島におっても、
物件を見る目だけは大阪へ連れ戻しておきましょう。
- 不動産キャリア29年
- 株式会社フォローウィンドコーポレーション代表取締役
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