長い間、住んだ家を売るのは寂しい?
長屋2軒
2025年のお盆休みも終わり
今日から仕事の人がほとんどでしょう。
今年はお盆期間に不動産の買取のご相談や
商談が多くありました。
ありがたい話です。
お盆休みに入る前には
長屋を2軒、買取させて頂きました。
長屋2軒といっても別々ではなく
2軒をつなげて1軒になっている家です。
売主様は高齢の方で息子さん娘さん同伴で
入られている施設で取引を行いました。
玄関は一つ
平成8年に最初の長屋を購入され、平成16年に隣を買われて1軒に繋げるリフォームを行ったそう。
正面から見ると外観の違う別々の家に見えますが
玄関は一つしかありません。
シャッターが残っているので昔、ガレージだった模様。
当日は司法書士さんの都合で午前9時半の取引です。
面会は10時からでしたが施設に無理をいって
9時半に施設に入れるようにしてもらいました。
売主さんは昭和13年生まれとの事で御年87歳。
車椅子で施設の人に連れられて登場されました。
ナンボで売れた?
司法書士さんは次の取引があるので先に
売渡しの手続きから行いました。
売渡しの手続きとは・・売主さんの売却意思確認や買主(今回は弊社)に名義移転できる書類の確認等。
住所の移り代わりの書類などは事前に確認済。
書類は問題ありません。
そして司法書士が売主さんに確認しました。
『今回の買主さんに売却される事で間違いありませんか?』
『問題なければこちらにご署名ください』
売主さんが言いました。
【家はナンボで売れたんや?】
ほんなら書かん!
娘さん『前に来た時に説明したやんか』
『〇〇〇万円で買ってくれはるんや』
今回の物件の土地は借地です・・。
売主さん【えっ12〇〇万円ちゃうんか?】
娘さん『そんな金額で売れるわけないやろ!』
『買った値段考えてみ~な』
売主さん【ほんなら書かん!】
売渡しの署名を拒絶されてしまいました・・。
取引できた?
そうこうしているうちに娘さんも痺れを切らし
『売れへんかったら誰も住まんのに
毎月地代を払わなあかんやんか!』
さて司法書士も次の取引に行く時間が迫ってきました。
私も出直しかな・・と思いだした頃、
売主さんが名前を書きだしました。
さっきの話は何だったのか?と思うほど
自然に書いて納得した表情を浮かべておられました。
私はもしかして判断能力がないのかも・・
そう思ったりもしましたが大丈夫だったようです。
長年、住んだ家を売るのが寂しくなったのでしょうか?
無事契約が終わってあいさつした際も
微笑んでいらっしゃいました。
一番ホッとされたのは息子さんと娘さんでしょう。
近所に人にも買ってほしいと声を掛け断られ
地主さんにも相談するも更地返却を迫られたそう・・。
そこでお声がかかったのが弊社でした。
売主さん、息子さん、娘さんお疲れさまでした。