長屋売却査定の話・・その7『再建築不可ですが・・』
弊社の長屋査定の物件種類の中でも
かなりのウェートを占める『再建築不可』の長屋。
この再建築不可というのはほとんどが接道義務を果たしていない物件です。
建物を建て替える場合には建築基準法上の道路に2m以上接していないと
原則、建て替えはできません。
この内容に当てはまらない物件の査定が多いのです。
しかしよく考えてみれば
弊社にお問い合わせをよくいただく物件のほとんどが狭い敷地の上に建っているものです。
多いのが土地30㎡代の長屋です。
建て替えが可能な立地だとしても建ぺい率(敷地に対して1階部分のみの広さ)が60%だとすれば
30㎡×60%=18㎡です。これは大体畳11帖に満たないくらいの広さです。
ここにキッチン・浴室やトイレ、階段などが入ればまともな家の広さにはなりません。
また長屋の場合はお隣とくっついているので解体する場合には隣家の承諾が必要となり
解体費用もばかになりません。
ということは建て替えができる状況にあっても現状のまま改装して住む方が広いわけです。
昔の長屋で建ぺい率を守って建築されているのはごく僅かだからです。
※ほとんどが建ぺい率オーバーで建っています。
そうなれば再建築ができるできないはあまり関係がないのでは? と思えてなりません。
ちなみに先月の6月だけで再建築不可の物件の売買契約は4件ありました。
その物件の売却を任せてもらってから買い手を見つけるまでは1~2週間ほどでした。
やはり物件のよさを見つけて然るべき人に売却すること以外に売主様が喜ばれることはない
と弊社は考えています。
そして先程の4件の再建築不可の契約物件のうち2件は他社で断られて
弊社にご相談に来られた方でした。
今月もすでに再建築不可物件の査定が3件予定がはいっております。