「気に入っとったのに何しに来たんや!」大阪の空き家買取査定で野良猫がお出迎え。猫にも“好みの家”があるらしい

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不動産の仕事を長くしていると、

いろんな家を査定します。

 

ピカピカの家もあれば、雨漏りしている家、

床が抜けそうな家、家財が天井近くまで積み上がった家……。

 

そして長年空き家になっている家では、たまに

思わぬ“先客”がお出迎えしてくれることがあります。

 

その代表格が――野良猫です。

 

玄関を開けて、「失礼しまーす」

 

もちろん誰も住んでいませんから

返事なんてありません。

 

……と思ったら、

「…………。」

 

部屋の奥から、こっちをじーっと見ている猫。

 

普通なら人間を見た瞬間、

「うわっ!人間来た!」と逃げそうなもんですが、

中には逃げない奴がおるんです。

 

その顔がまた、「何しに来たんや?」

と言うとるようにしか見えない。

 

いやいや。こっちが聞きたい。

 

君こそ何してんの?


「ワシ、この家けっこう気に入っとるんやけど」

 

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長年空き家になっている家には、

猫が入り込めそうな場所ができていることがあります。

 

建具の隙間。割れた窓。

床下。壊れた換気口。

 

人間にとっては、

「えらい傷んどるなぁ……」

という家でも、猫から見れば違うのかもしれません。

 

猫「勝手にボロ家扱いすな。」

「いや、ボロボロやん」

 

「ワシにはワシなりの物件選びがあるんや。」

「ほう……。」

 

それなら聞いてみましょう。

今回は特別企画。

 

野良猫が勝手に選ぶ!「住みたい空き家BEST5」

 

もちろん猫にアンケートを取ったわけではありません。

私の勝手な想像です(笑)。


第5位 とにかく人間が来ない!

 

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猫にとって、まず大切なのは静かな環境。

 

毎日人が出入りする家なんか論外です。

 

猫

「半年に一回、不動産屋が来るくらいやったら我慢したる。」

「ありがとうございます」

 

誰に許可もろとんねん。

 

でも何年も放置された空き家なら、

人の出入りはほとんどない。

 

夜になっても静か。掃除機の音もしない。

テレビもつかない。宅配便も来ない。

 

猫にとっては抜群の住環境なのかもしれません。

 


第4位 専用出入口がある!

 

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玄関から堂々と出入りする必要なんてありません。

 

猫

「ワシらにオートロックはいらん。」

 

床下にちょっとした隙間。壊れた建具。

開いたままの小窓。

 

猫一匹が通れる穴があれば十分。

「ここがワシ専用玄関や。」

 

人間から見れば「補修しないといけない箇所」。

 

猫から見れば、

「専用エントランス付き物件」。

 

評価というのは、立場によって変わるもんです。


第3位 日向ぼっこできる場所がある!

 

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これは猫にとって重要でしょう。

 

朝になったら陽の当たる場所へ移動。

昼になったら縁側。暑くなったら日陰。

 

夕方になったらまた別の場所。

 

猫

「人間は南向き、南向き言うやろ?」

「言うなぁ」

 

「ワシらのほうが日当たりにはうるさいで。」

なるほど。

 

猫にも南向き信仰があるのかもしれません。


第2位 雨風がしのげる!多少ボロくても構わん!

 

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人間なら、「雨漏りしています」

と言われた瞬間、「ちょっと考えます……」となります。

 

でも猫は違う。

「そこに寝えへんかったらええだけや。」

 

強い。

 

1階の奥が雨漏りするなら2階へ。

2階がダメなら押し入れへ。

 

人間には使いにくい間取りでも、猫には関係ない。

ただし――

 

完全に屋根が抜けていたら、さすがの猫も、

「これはアカン物件や」となるでしょう。

 

実際、自治体も空き家や茂みなどは猫が安心して過ごす

住処になり得ると案内しており、管理されていない

空き家では野良猫やネズミなどの問題が起こることがあります。

 

(岸和田市公式サイト)


そして第1位――近所に飯をくれる人がおる!

 

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これでしょう。

 

何を差し置いても、飯!

 

猫

「結局、不動産は立地や。」

「ほう」

 

「近所に毎日ご飯くれる人がおる。

これに勝る立地条件はない。」

なるほど……。

 

家賃0円。敷金0円。礼金0円。

更新料なし。住宅ローンなし。固定資産税なし。

管理費なし。

 

しかも――朝晩、食事付き。

 

おいおい。

下手したら人間よりええ生活しとるやないか。

 

猫

「ワシ、ここ終の棲家にしてもええと思っとる。」

……それはちょっと困るんですけどね(笑)。

 

なお、無責任な餌やりは野良猫の増加や

近隣トラブルにつながることもありますので、

現実には地域のルールに沿った対応が必要です。

 

(岸和田市公式サイト)


ちなみに私は「ネズミがお出迎え」の長屋も経験しています

 

 

猫ならまだ可愛いもんです。

 

以前、ある古い長屋を査定したときのこと。

 

中へ入ると――ガサガサ……。

ん?チューチュー……。

…………。

 

おるな。

完全におる。

 

しかも一匹かどうかも分からない。

古い長屋ですから、多少のことでは驚きません。

 

雨漏りも見てきました。

傾いた家も見てきました。

 

床が怪しい家なら、梁の位置を考えながら

慎重に歩くこともあります。

 

しかし――チューチュー……。

 

階段を見る。

2階がある。

…………。

私は2階へ上がるのをやめました。

 

さすがにこれは勘弁してください(笑)。

しかもこの長屋。

 

長年の空き家だったのかというと――

違います。

 

おじさんが一人、普通に住んでいました。

おじさんとネズミ。

 

どういう距離感で共同生活していたのか。

そこまでは聞けませんでした。

 

世の中にはいろんな長屋があります。


でも猫からすれば、そこは「空き家」ではないのかもしれない

 

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さて。

話を猫に戻しましょう。

 

何年も誰も住んでいない古い家。

 

人間から見れば、「長期空き家」

「老朽化住宅」「古家付き土地」

そんな呼び方になります。

 

でも、その家で毎日寝ている猫からすれば――

そこは空き家ではありません。

 

自分の家です。

 

朝になれば、いつもの場所から外へ出る。

ご飯を食べる。

 

昼になったら戻ってきて日向ぼっこ。

雨が降ったら軒下へ。

寒い日は家の奥へ。

 

春。夏。秋。冬。

何年もそこで暮らしていたのかもしれません。


ある日、不動産屋がやってきた

 

 

猫

「また来たで……。」

 

家の中を見て回る。写真を撮る。

寸法を測る。外へ出て、建物を眺める。

 

しばらくすると、また違う人間がやって来る。

 

猫

「最近なんやねん。人間よう来るな……。」

でも猫には分かりません。

 

この家が売却されることも。

解体されることも。

 

自分の「家」がもうすぐなくなることも。


そして、ある朝――

 

 

家の前に大きなトラックが止まりました。

 

作業服を着た人たちが何人もやって来る。

重機もやって来た。

 

猫は少し離れたところから見ています。

 

バキッ。

バリバリバリ……。

 

昨日まで寝ていた場所が壊されていく。

雨の日に逃げ込んでいた軒下がなくなる。

 

日向ぼっこしていた場所もなくなる。

 

猫には、「老朽化して危険だから」

「新しい家を建てるから」「土地を売却するから」

そんな人間の事情は分かりません。

 

ただ――自分の家がなくなっていく。

それだけです。

 


人間にはボロボロの空き家。でも猫には……

 

 

 

夕方。

 

長年そこに建っていた家はなくなりました。

更地になった土地。

 

猫がやって来ます。

いつもの場所から入ろうとする。

 

でも、入口がない。いつもの縁側もない。

いつもの寝床もない。

 

猫はその場に座って、しばらく更地を見ています。

 

人間から見れば、

「古い空き家を一軒解体した」

それだけのことかもしれません。

 

でも――誰も住まなくなったあと、

何年もその家で暮らしていた猫にとっては、

そこはちゃんと「家」だったのかもしれません。

 

猫は誰もいなくなった更地を見つめます。

 

そして、小さく一声。

 

 

ニャー―――――――――――オ。

 

 

筆者松本 親幸
  • 不動産キャリア29年
  • 株式会社フォローウィンドコーポレーション代表取締役
  • 宅地建物取引士
個人的には今までの不動産業経歴において1,500件超のお取引に関わっております。
どんな物件買取もお任せ下さい!

若い時にはリフォームの仕事も経験済。
売主様には査定時に買取価格を算出します!

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