「高く売りたい」が失敗の始まり?10坪・築60年ボロ長屋をめぐる30代長女のカオス奮闘記
第1章|「せっかくやし高く売りたい」それの何があかんの?
大阪市内、路地の奥。
土地9.8坪、築60年の長屋。
壁は隣と共有。トイレは後付け。床は若干傾きあり。
相続人は姉妹2人。
実務担当は30代長女・美咲さん(仮名)。
妹は言う。
「お姉ちゃん、できるだけ高く頼むで?」
その瞬間 “できるだけ高く”が
プレッシャーに変わる。

👂 天の声(経験者談)
「高く売りたいって気持ちは普通。でもその気持ちが強すぎると、冷静な判断ができなくなるんです。」
第2章|一括査定ボタンを押した瞬間、戦争が始まる
軽い気持ちで一括査定。
翌朝から電話ラッシュ。
📞 8:03 📞 8:11 📞 8:15 📞 9:02
昼休みも鳴る。
夜21:52にも鳴る。
メールは未読70件。
「どこの会社がどの金額やったっけ?」
👂 天の声
「一括査定は便利。でも10社以上は多すぎる。情報量が判断力を奪います。」

第3章|査定額が900万円も違う件
- A社:1,450万円(強気)
- B社:900万円(現実派)
- C社:1,200万円(中央値)
- D社:買取650万円
- E社:再建築不可の可能性指摘
「え、どれ信じる?」
👂 天の声
「査定は“売れる価格”ではなく“売り出し想定価格”です。」
第4章|若手営業マンの熱量と不安
夜遅く、元気な声。
「絶対売れます!今がチャンスです!」
でも、
- 再建築確認まだ
- 境界未確認
- 長屋切り離し説明なし
勢いは安心材料に見えて、実は根拠不足の可能性。
第5章|10坪・築60年長屋という現実
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現実整理:
- 狭小地
- 再建築条件不明
- 解体単独不可の可能性
- 投資家向け市場
つまり、一般ファミリー層向けではない。
👂 天の声
「物件の“出口”を知らずに価格だけ追うのは危険。」
第6章|高い査定額の裏側
高額査定の理由は3タイプ。
① 本気の強気戦略
② 媒介契約欲しさ
③ 根拠なし楽観
見抜き方:
「近隣成約事例は?」
「再建築可否確認済み?」
「解体費試算は?」答えが具体的かどうか。

第7章|仲介か買取か?本当の比較
| 比較項目 | 仲介 | 買取 |
|---|---|---|
| 価格 | 上振れ可能 | 控えめ |
| 期間 | 不確定 | 早い |
| 内覧 | あり | 不要 |
| 精神負担 | 高 | 低 |
長屋の場合、買取市場も現実的選択。
第8章|姉妹間の温度差
妹:「いくらでもええから終わらせよ」
美咲:「でも安売りは嫌や」
ここで発生するのが感情コスト
高く売る=妹への責任を果たす
早く売る=自分のストレス軽減
👂 天の声
「売却は家族の合意形成も大事な仕事。」
第9章|混乱を整理する具体策
美咲がやったこと。
① 会社を3社に絞る
② 根拠比較
③ 売却期限3ヶ月設定
④ 再建築可否を役所確認
一気に霧が晴れる。

第10章|本当に“高く売る”とは?
高く売る=「一番高い査定」ではない。
高く売る=「売れる価格で確実に成立させること」
第11章|最終決断
選んだ会社は、
- 金額は2番目
- 根拠明確
- 長屋取扱実績豊富
- 連絡は適切時間
結果:想定内で成約。妹も納得。
第12章|もし最初の高額査定に飛びついていたら?
価格を吊り上げ → 売れ残り→ 値下げ → 印象悪化
長屋は「鮮度」が重要。
👂 天の声
「最初の価格設定が8割を決める。」

第13章|学んだ教訓まとめ
- 一括査定は3〜5社
- 査定は参考値
- 物件特性を理解
- 家族合意
- 売却期限設定
不動産売買等でのよくある質問【超詳解版】
一括査定は何社がベスト?
理想は3〜5社です。
10社以上になると情報過多で判断力が低下します。
査定額の平均値を見ることが大切です。
一番高い査定額を選ばない方がいい?
価格の“根拠”があるかが重要です。
成約事例、再建築確認、
解体費試算があるかを確認してください。
築60年長屋は本当に売れる?
売れます。
ただし一般市場ではなく、
投資家・再生業者市場になるケースが多いです。
再建築不可だと終わり?
終わりではありませんが、価格は下がります。
用途限定市場になります。
営業電話がしんどい時の対処法は?
最初に「メールのみ希望」と明記。
時間指定も可能です。
買取は損?
価格は低めですが、スピードと確実性があります。
精神的負担を買うと考える人も多いです。

最終まとめ
「高く売りたい」は当然。
でも、焦り × 情報過多 × プレッシャー
これが合わさると、判断を誤ります。
高く売る第一歩は、冷静さ。
長屋でも、ボロ家でも、
“戦略”があれば失敗は防げます。
