『〇年〇月リフォーム済。でももう1年経過してるやん!リフォーム済物件の賞味期限とは?【後編】』
前編では、
「令和〇年〇月リフォーム済」
という物件を見るたびに、
「いや、もう1年以上経過してるやん…」
と思ってしまう不動産屋の本音についてお話ししました。
そして、
- リフォームした瞬間が一番価値が高い
- 人気エリアではリフォームより立地が優先される
- 掲載期間が長いと買主は理由を探し始める
という話もしました。
今回はその続きをお話しします。
実はここからが本題です。
なぜなら、相続した実家を売ろうとしている方が
一番気になる話だからです。
売主さんの気持ちはよく分かる
まず最初に。
私は売主さんの気持ちもよく分かります。
例えば、
キッチン交換。
ユニットバス交換。
洗面台交換。
クロス張替え。
フローリング補修。
これだけで200万円〜400万円くらい
かかることも珍しくありません。
だから売主さんは思います。
「こんだけお金かけたんやから高く売れるやろ」
当然です。
誰でもそう思います。
しかし市場は少し冷たい。
買主は、「売主さんがいくら使ったか」
ではなく、「今の物件価値」を見ています。
リフォーム代は満額回収できないことが多い
これは不動産業界ではよく知られています。
例えば300万円かけてリフォームしたとします。
しかし、300万円高く売れるかと言われると別問題です。
むしろ、
100万円〜150万円程度しか評価されないこともあります。
なぜか。
買主はリフォーム内容を細かく見ていないからです。
もちろん、綺麗になっていることは評価されます。
でも、「300万円かかった」
という事実にはお金を払ってくれません。
ここが難しいところです。
リフォームしたのに売れない物件がある理由
私自身、大阪市内でたくさん見てきました。
例えば、福島区。阿倍野区。西田辺。
都島区。東住吉区。
どこでもあります。
室内はピカピカ。
でも売れない。
なぜか。
理由は単純です。
リフォーム以外の部分に問題があるからです。
例えば、
- 管理費が高い
- 修繕積立金が高い
- 日当たりが悪い
- 騒音がある
- 駅から遠い
など。
リフォームで解決できる問題ではありません。
相続物件でよくある失敗
ここからは相続不動産のお話です。
実は、相続した実家を売る前に
リフォームしてしまう方がいます。
もちろん気持ちは分かります。
綺麗な方が売れそうですから。
しかし、私はまず相談してほしいと思っています。
なぜなら、リフォームが
不要なケースがたくさんあるからです。
例えば、
土地目的で購入する人。
建替え前提で購入する人。
解体予定の人。
こういった方にとって、
リフォーム代は全く評価されません。
極端な話、300万円かけたリフォームが、
数か月後に解体されることもあります。
帝塚山や北畠では特にそう
人気住宅地になるほど、
建物より土地を見ます。
例えば、
帝塚山。
北畠。
西田辺。
このあたりでは、「建物はいずれ建替える」
という考え方の購入者も少なくありません。
だから、古家付き土地でも売れる。
むしろ、土地の形や前道の方が重要です。
ここを理解せずにリフォームしてしまうと、
費用を回収できないことがあります。
リフォーム済物件の賞味期限はどれくらい?
では本題です。
私は勝手にこう思っています。
リフォーム直後
最高評価。
「新品感」がある。
半年以内
まだ十分強い。
広告でも武器になる。
1年経過
少し弱くなる。
買主も気付き始める。
2年経過
「リフォーム済」というより、
「過去にリフォームした物件」
になる。
3年以上
リフォーム済を前面に出しにくい。
設備の新鮮さも薄れる。
もちろん絶対ではありません。
しかし市場心理としてはこんな感じです。
私ならまず掲載日を見る
不動産ポータルを見るとき、
私はまずリフォーム内容より、
掲載期間を見ます。
「いつから売ってるんやろ?」と。
これが意外と重要です。
リフォーム済で綺麗。
価格も悪くない。
それなのに長期間掲載。
すると、何か理由があるのでは?
と考えてしまいます。
これは買主も同じです。
本当に大切なのはリフォームではない
ここまで読んでいただいて、
「じゃあリフォームしたらアカンの?」
と思われるかもしれません。
そうではありません。
大切なのは順番です。
まず、
不動産会社へ相談する。
市場を知る。
需要を知る。
その上で必要ならリフォームする。
これが理想です。
逆に、何も調べずに300万円使う。
これは危険です。
まとめ
「令和〇年〇月リフォーム済」
という言葉は魅力的です。
しかし、
その価値が永遠に続くわけではありません。
時間とともに市場の評価は変わります。
だからこそ、
相続した実家や空き家を売却する際は、
先にリフォームするのではなく、
まず相談することをおすすめします。
思わぬ出費を防げるかもしれません。
そして、不動産はリフォームだけで
売れるものではありません。
立地。
需要。
土地形状。
周辺環境。
そういった要素の方が重要なこともたくさんあります。
もし今、相続した実家や空き家の売却を考えているなら、
「リフォームした方がいいですか?」
という相談から始めてみるのも良いかもしれません。
不動産売買等でのよくある質問
リフォームしたら必ず高く売れますか?
必ずではありません。
地域や物件によっては、リフォーム費用を
十分回収できないケースもあります。
相続した実家はリフォームしてから売るべきですか?
ケースによります。
建替え前提の購入希望者もいるため、
まずは不動産会社へ相談することをおすすめします。
リフォーム済物件は何年くらい価値がありますか?
明確な期限はありませんが、市場では
時間の経過とともに「新品感」が薄れていく傾向があります。
古い家でも売却できますか?
可能です。
建物ではなく土地に価値があるケースも多くあります。
売却前に相談するメリットはありますか?
リフォームの必要性や市場需要を把握できるため、
無駄な出費を避けられる可能性があります。

- 不動産キャリア29年
- 株式会社フォローウィンドコーポレーション代表取締役
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