『雨の日の内覧、止めて~~!・・・いや、やっぱり見に来てください。』 不動産歴30年の売主業者社長が語る、梅雨時期だけの本音(後編)
前編では、
リノベーション物件が完成した直後の売主業者の喜びと、
雨の日の内覧でついつい気になってしまう
玄関や傘問題について書かせていただいた。
しかし実は梅雨時期の内覧には、
まだまだ売主業者しか知らない世界がある。
今日はその続きをお話ししたい。
子供さんは悪くない。でも売主業者の心拍数は上がる
家を探している世帯の多くは子育て世帯である。
特に大阪市内や東大阪市。
旭区や城東区、鶴見区などでもそうだ。
ご夫婦とお子さん。
理想的な内覧風景である。
しかし・・・
子供さんは元気だ。
本当に元気だ(笑)
玄関を入った瞬間。
「2階行ってくるー!」
ダダダダダッ!
階段を駆け上がる。
売主業者。
「手すり持って~~~!」
心の中だけで叫ぶ。
もちろん子供さんは悪くない。
むしろ家を気に入ってくれている証拠だ。
しかし完成したばかりのリノベーション物件。
階段も新品。
フローリングも新品。
だから少しだけドキドキする。
なぜか全てのドアを開ける子供さん
これもある。
収納。
押入れ。
クローゼット。
全部開ける。
「ここ何?」
「ここ入れる?」
「ここ秘密基地や!」
そして最後には、
「この家欲しい!」
親御さん。
「まだ決めてへん!」
あるあるである。
新築分譲会社の営業マンはもっと大変だと思う
うちは中古住宅のリノベーション販売が中心である。
しかし新築分譲会社の営業マンはもっと大変だと思う。
数千万円かけて建築。
家具設置。
モデルハウス仕様。
床もピカピカ。
ソファも新品。
そこへ元気いっぱいの子供さん。

ソファでジャンプ。
階段をダッシュ。
和室でゴロゴロ。
営業マンは笑顔。
しかし心の中では、
「頼むから転ばんといて・・・」
と思っているはずである。
雨の日だからこそ分かることがある
ここからは真面目な話だ。
実は私は本気で思っている。
購入を検討しているなら、
一度は雨の日に見てほしい。
なぜなら晴れの日には見えないものが見えるからだ。
雨樋はちゃんと流れているか。
ベランダ排水は問題ないか。
敷地内の水はけはどうか。
前面道路は冠水しないか。
隣家との高低差はどうか。
全部見える。
実際、私自身も雨の日の内覧で助かった経験がある。
雨の日に初めて分かったこと
昔の話である。
販売開始直後。
雨の日に案内が入った。
すると仲介会社の営業マンから電話。
「ベランダの排水、少し流れが悪いかもしれません。」
確認に行った。
本当だった。
落ち葉が詰まっていた。
晴れの日では気付かなかった。
もし放置していたら、
後で買主様に迷惑をかけていたかもしれない。
だから雨の日の内覧には価値がある。
売主業者にとっても勉強になるのである。
内覧後の売主業者の仕事
読者の皆様は知らないかもしれない。
内覧が終わった後。
売主業者は結構忙しい。
窓確認。
電気確認。
エアコン確認。
玄関掃除。
床確認。
雨の日は特にそうだ。
案内が終わった後に現地へ行く。
そして一人で掃除する。
誰に言われるわけでもない。
ただ次のお客様にも綺麗な状態で見ていただきたい。
それだけである。
忘れられない買主さん
30年もこの仕事をしていると色々な方と出会う。
その中でも忘れられない方がいる。
雨の日に内覧されたご夫婦だった。
見学が終わる。
帰り際。
ご主人が玄関を見る。
そしてティッシュで水滴を拭いてくれた。
ほんの数秒。
それだけのことだ。
もちろんその場では何も言わなかった。
しかし私は嬉しかった。
「この方は気遣いができる人やな」
そう思った。
ちなみにそのご夫婦。
その家は買わなかった(笑)
しかし今でも覚えている。
人の印象というのは不思議なものだ。
売主業者は家に愛着を持っている
中古住宅を仕入れる。
リフォームする。
販売する。
文章にすると簡単だ。
しかし実際には何カ月も関わる。
職人さんと打ち合わせする。
現場へ行く。
予算と戦う。
完成を待つ。
だから完成した時には愛着が生まれる。
自分の家ではない。
しかし商品以上の感情が少しだけある。
だから綺麗な状態で見てもらいたい。
ただそれだけなのである。
最後に
前編でも書いた。
そして後編でももう一度書きたい。
私は雨の日の内覧を止めたいわけではない。
むしろ来ていただきたい。
家は見なければ始まらない。
そして雨の日だから分かることもある。
だから遠慮なく見学してほしい。
何回でも来てほしい。
比較してほしい。
悩んでほしい。
その上で選んでいただきたい。
ただもし少しだけ余裕があったら、
玄関で傘をたたむ時、
駐車場確認をする時、
ほんの少しだけ売主側の気持ちも
思い出していただけると嬉しい。
大阪には今日も、
雨雲レーダーとにらめっこしながら、
「どうか気に入ってもらえますように」
と願っている売主業者の社長がたくさんいるのである。

フォローウィンドコーポレーションより
家探しはご縁です。
晴れの日も。
雨の日も。
気になる物件があればぜひ見てください。
私たちはいつでも大歓迎です。
ただ・・・できれば大雨の日の車庫入れだけは
慎重にお願いします(笑)。🏠☔🚗
- 不動産キャリア29年
- 株式会社フォローウィンドコーポレーション代表取締役
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