『2026年11月版!今、最も注目されている大阪市内のエリアとは?【不動産業歴約30年の視線】』

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大阪市内で今、

最も注目されているエリアはどこでしょうか?

 

北区? 中央区?

それとも再開発が進む地域でしょうか。

 

今回は、そんな一般的な人気エリアや

地価上昇ランキングとは、少し違った視点で

大阪市内を見てみたいと思います。

 

私は約30年間、大阪を中心に不動産売買に携わり、

古い長屋や空き家、再建築できない住宅など、

さまざまな物件を見てきました。

 

その経験から、2026年秋に起きている出来事や

街の変化をもとに、私が今、注目している

大阪市内の5つの区をご紹介します。

 

高級マンションも華やかな再開発も、

今回は脇役です。

 

さて、私が最も注目しているのは、

いったいどこの区でしょうか?

 

① 西淀川区――住宅地より工業地が元気? 意外な地価事情

 

大阪_クセ旅#6【西淀川区を歩く~佃・出来島・姫島】|倉川みさ

 

まずは大阪市西淀川区です。

 

塚本、御幣島、姫島、千船など、

昔ながらの住宅街と工場が共存する地域です。

 

この西淀川区、2026年の地価公示では、

住宅地だけでなく工業地の価格上昇が目立っています。

 

「工場の土地が値上がりしてるん?」

 

そうなんです。

 

大阪市内では住宅価格の高騰ばかりが

話題になりますが、物流施設や工場などに

利用される土地にも需要があります。

 

ただし、ここで勘違いしてはいけません。

 

工業地の価格が上昇したからといって、

近くにある古い長屋まで同じように

値上がりするわけではありません。

 

私たちが扱う中古住宅では、道路の幅員や接道状況、

再建築の可否、建物の状態などが価格に大きく影響します。

 

同じ区内でも、広い道路に面した工場用地と、

細い路地の奥にある古い住宅では、

まったく違う不動産市場が存在するのです。

 

「大阪市内の土地は全部高くなっている」

 

そんな単純な話ではないところが、

不動産の面白さでもあります。

 

西淀川区は、住宅地だけでなく、

ものづくりの街としての

土地の価値にも注目したい地域です。

 

② 大正区――2026年10月、古い街を生かす新しい動き

 

大阪市:大正区の都市景観資源(わがまちナイススポット) (…>都市景観>都市景観資源)

 

続いて大阪市大正区です。

 

大正区といえば、川に囲まれた街。

工場や倉庫、昔ながらの住宅が混在している地域です。

 

そんな大正区で、2026年10月5日に

「大正区まちの未来シンポジウム」が開催されました。

 

現在、大正区では将来のまちづくりの指針となる

「大正区まちづくりビジョン」の策定が進められています。

 

そこで注目したいのが、

エリアリノベーションという考え方です。

 

簡単にいえば、今ある街の魅力や地域資源を生かして、

地域全体の価値を高めていこうというものです。

 

これ、古い不動産を扱っている

私には、なかなか興味深い話です。

 

最近は古い建物を見ると、すぐに解体して

新築にするという発想になりがちです。

 

もちろん、危険な建物は

適切に対処しなければなりません。

 

しかし、古いからといって、

すべての建物に価値がないわけではありません。

 

私自身、築50年、60年という長屋を買い取り、

改修して再び利用できる状態にする仕事を続けています。

 

新築住宅を建てることだけが、

不動産の価値を生み出す方法ではないのです。

 

もっとも、街全体の再生と、

一軒の古い住宅の再生は同じではありません。

 

それでも、古い街の魅力を見直そうという

動きには共感するところがあります。

 

大正区が今後どのように変わっていくのか。

 

2026年秋に始まったこの取り組みは、

しばらく注目しておきたいと思います。

 

③ 西成区――民泊に生まれ変わった長屋が、また空き家になる?

 

大阪府大阪市西成(4)、釜ヶ崎あいりん地区(後編) : 散歩と旅ときどき温泉

 

さて、3つ目は大阪市西成区です。

 

ここは2026年、不動産屋として

非常に気になる動きがありました。

 

それが民泊です。

 

西成区では、古い住宅や長屋を改装して、

外国人観光客向けの宿泊施設として

利用する動きが広がってきました。

 

ところが、2026年5月29日、

大阪市は特区民泊の新規申請受付を終了しました。

 

既に認定を受けている施設は引き続き

営業できますが、新たに特区民泊を始めるための

条件は大きく変わったわけです。

 

ここで私が気になるのは、

民泊として利用されている古い住宅の将来です。

 

仮に、古い長屋を購入して

多額の改装費をかけたとしましょう。

 

ところが、思ったほど宿泊客が集まらない。

維持費もかかる。

 

「もう売ってしまおうか」

 

そうなったとき、果たして

改装費を回収できるのでしょうか?

 

民泊として利用するためにお金をかけた建物でも、

一般住宅として売却するときには、

その費用がそのまま価格に反映されるとは限りません。

 

しかも、長屋には再建築できない物件もあります。

 

民泊としての収益性と、

普通の中古住宅としての価値は、

必ずしも一致しないのです。

 

空き家だった長屋が民泊になり、

やがて民泊をやめて、また空き家になる。

 

そんなことが起こらないとも限りません。

 

もちろん、すべての民泊が経営難という

話ではありませんし、

営業を続けている施設も数多くあります。

 

ただ、民泊需要を期待して購入された古い住宅が、

今後どのように流通していくのか。

 

2026年秋の西成区は、そこが気になる地域です。

 

④ 此花区――万博が終わって1年、今度は空き家の話?

 

四貫島商店街 千鳥橋筋商店街 このはな商店街 大阪市此花区 千鳥橋駅 - Pochiの 食べるために生きる

 

4つ目は大阪市此花区です。

 

此花区といえば、2025年の大阪・関西万博。

 

夢洲には国内外から大勢の人が訪れ、

大阪の話題を集めました。

 

万博が閉幕してから約1年。

 

「これから夢洲はどうなるんやろ?」

 

そんな話を期待されるかもしれません。

 

しかし、私が注目したのは別の話です。

 

実は此花区では、2026年4月に

「大阪市此花区空家等対策アクションプラン(第3期)」

が策定されています。

 

さらに、2026年度には水道の閉栓状況などを参考にした、

約4,100件規模の空き家現況調査が計画されています。

 

ここで注意したいのは、調査対象となる建物が、

すべて危険な空き家という意味ではないことです。

 

空き家かどうか、管理状態はどうなのか。

 

まず現状を把握することが重要なのです。

 

私たちが古い住宅の査定に行くと、

何年も人が住んでいない家に出会うことがあります。

 

しかし、空き家になったからといって、

すぐに建物が傷むとは限りません。

 

反対に、管理されずに長期間放置されていると、

雨漏りや建物の腐朽などが進んでいる場合もあります。

 

不動産屋としては、空き家の数だけでなく、

その中身が気になるところです。

 

万博で世界中から注目された此花区。

 

その一方で、昔ながらの住宅地では

空き家の管理や活用という身近な課題があります。

 

華やかな万博会場と、古い住宅街。

 

同じ此花区でも、見る場所によって

街の姿はずいぶん違うものです。

 

⑤ そして最後は……私が最も注目している大阪市生野区!

 

大阪市生野区中川西2丁目 | 三井不動産リアルティ | 事業用物件(FSLBDA07)

 

さて、4つの区をご紹介してきました。

 

西淀川区の工業地、大正区のまちづくり、

西成区の民泊、此花区の空き家対策。

 

それぞれ2026年ならではの動きがあります。

 

しかし、私が2026年11月現在、最も注目しているのは……

 

大阪市生野区です!

 

「えっ、生野区?」

 

「ここまで引っ張って、生野区なん?」

 

そう思われた方もいるでしょう。

 

実は、私が生野区を選んだ理由は、

地価上昇でも再開発でもありません。

 

2026年10月4日、大阪市生野区中川西で、

古い家屋の一部が倒壊する事故が発生しました。

 

幸い人的被害はありませんでしたが、

建物の一部が崩れ、前面道路が

通行できなくなる事態となりました。

 

この事故が注目された理由の一つが、

建物の構造です。

 

倒壊した建物は、隣家と壁を共有する長屋でした。

 

長屋は、外から見ると一軒ずつ独立した

住宅のように見えても、構造的には

隣の家とつながっていることがあります。

 

そのため、一軒だけを解体したり

補修したりする場合にも、

隣家への影響を考えなければなりません。

 

さらに今回の事故では、長期間人が住んでいない部分が

あっても、長屋全体としては法律上の空家等に

該当しないという問題も報じられました。

 

これには、長屋を扱う不動産屋として

考えさせられるものがあります。

 

長屋は一軒だけの問題では済まない

 

 

私はこれまで、大阪市内で

数多くの古い長屋を見てきました。

 

雨漏りしている長屋、シロアリ被害のある長屋、

隣家と建物がつながっているため解体が難しい長屋。

 

なかには、道路に十分接しておらず、

建て替えができない物件もあります。

 

しかし、そうした長屋でも、状態を確認して

適切に改修すれば、再び住宅として

利用できるものがあります。

 

一方で、老朽化が進み、

安全性の確保が難しい建物もあります。

 

ここで大切なのは、古い長屋だから危険なのではなく、

今どのような状態にあるのかということです。

 

築年数だけで判断するのではなく、

実際に建物を確認しなければ分からないことが多いのです。

 

また、長屋は所有者だけの

問題では済まない場合があります。

 

隣家と壁を共有していれば、雨漏りや建物の傾き、

解体工事などが隣の住宅にも影響する可能性があります。

 

「自分の家やから、自分だけで決めたらええ」

 

そう簡単にはいかないのが、長屋の難しいところです。

 

そして、こうした住宅は

生野区だけに存在するわけではありません。

 

大阪市内の各地に、同じような問題を

抱える古い住宅が残っています。

 

先月、大阪市内の空き家長屋の崩壊を見て

 

 

先月、大阪市生野区の空き家長屋が倒壊したという

ニュースを多くの方が見られたと思います。

 

約30年間、大阪の不動産売買に携わってきましたが、

長屋の問題がこれほど社会的に注目される機会は、

そう多くありません。

 

ただ、今回の事故をきっかけに、

古い長屋や空き家について考える人が

増えるのであれば、それは大切なことだと思います。

 

もちろん、長屋に住んでいる方が必要以上に

不安を感じるようなことがあってはいけません。

 

古い住宅を一律に危険だと決めつけるのではなく、

適切な管理や補修、売却など、

それぞれの建物に合った方法を考える必要があります。

 

2026年の残り、大阪で不動産屋が注目する街は意外なところにある

 

お寿司とボルガライス | The fool on the web

 

いかがでしたでしょうか。

 

今回は、一般的な人気住宅地や地価上昇ランキングとは

違う視点で、大阪市内の5つの区をご紹介しました。

 

工業地の価格が上がる街。

 

古い街の魅力を見直す街。

 

民泊の今後が気になる街。

 

空き家対策を進める街。

 

そして、長屋の安全性が改めて問われる街。

 

同じ大阪市内でも、

注目される理由は実にさまざまです。

 

不動産というと、どうしても

価格の高い安いばかりが話題になります。

 

しかし、約30年間この仕事を続けていると、

街の価値は価格だけでは測れないと

感じることがあります。

 

古い建物をどう生かすのか。

空き家をどう管理するのか。

 

そして、住んでいる人たちが

安心して暮らせる街をどう残していくのか。

 

そんな視点から大阪を眺めてみるのも、

なかなか面白いものです。

 

2026年11月、私が最も注目している

大阪市内のエリアは生野区。

 

ただし、来年も同じ答えになるとは限りません。

 

大阪の街は、私たちが思っている以上に

変化していますから。

 

次に注目するのは、

あなたの住んでいる街かもしれませんね。

 

 

筆者松本 親幸
  • 不動産キャリア29年
  • 株式会社フォローウィンドコーポレーション代表取締役
  • 宅地建物取引士
個人的には今までの不動産業経歴において1,500件超のお取引に関わっております。
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若い時にはリフォームの仕事も経験済。
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