大阪の不動産売却で 「途中で止まる案件」に共通する書類の問題 ― 価格でも立地でもない“紙1枚”で詰む世界 ―
はじめに|売れない理由が「書類」だと気づくのは、だいたい一番最後
不動産が売れない理由と聞くと、多くの人はこう思います。
- 価格が高いのでは?
- 立地が悪いのでは?
- 築年数が古いからでは?
……違います。
**本当に厄介なのは、「話は進んでるのに、
ある日突然ピタッと止まる案件」**です。
内覧も終わった。買いたい人もいる。
条件も大きなズレはない。
なのに、
「すみません、この件、一旦ストップで…」
この瞬間、原因の8割は“書類”です。
この記事では、大阪市を中心に、実務でよくある**「売却が途中で止まる書類トラブル」**を、少し笑えて、でも笑えない形で紹介します。

第1章|登記簿「あるから大丈夫」は一番危ない
よくある勘違い
「登記はちゃんとあるんで問題ないです」
──はい、問題ある可能性が一番高いです。
① 名義は合ってる。でも“内容”がズレてる
- 住所表記が昔のまま
- 地番と住居表示が一致していない
- 建物の構造が現況と違う
これ、売り出すまで誰も気づかない →買付が入った
瞬間に発覚 →一斉に止まるという黄金パターン。

② 相続登記したつもりが「途中まで」
- 親 → 自分 の登記はした
- でも実はその前に
祖父名義のままの部分が残っていた
この瞬間、「すみません、まずそこから整理が必要で…」
と、時間がワープします(数か月単位で)。
第2章|境界が「あると思ってた」は都市伝説
境界確認書が無い=話が進まない
大阪の売却案件で、地味に多いけど
破壊力が高いのがこれ。
- 境界杭がない
- 昔はあったらしい(伝聞)
- 隣と揉めてはいない(=確定してない)
売主の感覚「今まで何も言われたことないです」
買主・金融機関の感覚
「じゃあ、今から確定しましょう」
──はい、止まります。

境界確定で起きがちな“地獄”
- 隣地所有者が遠方
- 連絡が取れない
- そもそも亡くなっている
結果→ 売却スケジュール、白紙
第3章|測量図が「昭和」だと時間が逆行する
よくある一言
「測量図はあります(昭和52年)」
……それ、ほぼ無いのと同じです。
なぜ止まる?
- 現況と寸法が合わない
- 道路後退が反映されていない
- 隣地が変わっている
買主側が言います。
「これ、今の状態を示していませんよね?」
→ 再測量コース

第4章|マンション管理書類は“静かに致命傷”
ここからはマンション編。
派手じゃないけど、静かに止まります。
① 管理規約・使用細則が「最新版じゃない」
- 改訂されている
- でも売主が持ってるのは10年前
- ペット・民泊・用途制限が違う
買主「聞いてた話と違いますよね?」
→ 信頼低下 → 白紙
② 修繕積立金の未来が書いてない
- 今は安い
- でも長期修繕計画がスカスカ
金融機関「将来、上がりますよね?」
→ 融資ストップ

第5章|「あると思ってた」書類ランキング
第1位:建築確認・検査済証
- 昔すぎて無い
- 探しても出てこない
- 増改築で現況と違う
→ 再建築・融資・評価に影響
第2位:管理組合の総会議事録
- 管理状態を見る重要資料
- でも保管されていない
- 直近分が出ない
→ 買主が一気に冷める
第3位:耐震関連資料
- 旧耐震
- でも補強済み“らしい”
- 証明できない
→ 評価されない

第6章|書類トラブルの一番怖いところ
一番怖いのは、これです。
「売り出してからじゃないと分からない」
- 査定時は問題なし
- 売却活動も順調
- 買付が入った瞬間に発覚
その時点で、
- 買主は待てない
- 金融機関は動かない
- 売主は焦る
→ 全員が不幸になる

まとめ|売れない原因は「不動産」じゃないことが多い
大阪の不動産売却で途中で止まる案件の多くは、
物件が悪いのではなく、
書類が追いついていない
これに尽きます。
価格を下げる前に、広告を増やす前に、
やるべきことは一つ。
「止まりそうな紙」を先に潰すこと。

よくある質問(現場版)
書類が足りないと、絶対売れませんか?
いいえ。
売れるケースもありますが、
時間と条件調整が必要になります。
売り出す前に全部揃えるべき?
理想はそうです。
少なくとも「何が無いか」は把握すべきです。
書類整理って誰に頼めばいい?
司法書士・土地家屋調査士・管理会社など、
内容によって異なります。
途中で止まったら、もう遅い?
遅くはありませんが、選択肢は確実に減ります。

