大阪の借地に住むイタリア人の珍道中物語 ~悪い人やないんやで。何せ陽気やからなぁ~

 

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「あんた聞いてぇな。」

 

「うちの借主さんにな、イタリア人がおるねん。」

 

「いやいや、悪い人やないねんで。」

 

「めっちゃええ人。」

「ただなぁ……何せ陽気や!」

 

こんな話を近所のおばちゃんが立ち話で始めたら、

私は最後まで聞いてしまいます(笑)。

 

実はこの話、うちの賃貸物件で実際にあった出来事です。

 

その借主さんはイタリア人。

 

NOVAで外国語の先生をしていて、

日本語もそこそこ話せます。

 

挨拶をすれば、いつも笑顔。

会えば「コンニチハ!」と元気いっぱい。

 

数年前には、

「コロナ終ワッタラ韓国ヘ行キマス。」と言っていたので、

「もうすぐ退去するんやな」と思っていました。

 

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ところが…。

あれから数年。

 

まだ住んでます(笑)。

 

どうやら大阪が気に入ったようです。

そんな借主さんなんですが、悪い人ではないんです。

 

ただ…。

何せ陽気なんです。

 

その陽気さが、ときどき事件を呼ぶんですよ。


第一話 コトコト事件

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ある日、その借主さんから電話がありました。

 

「隣ノ人、イツモ、コトコト、コトコト。」

何のことかと思ったら、お隣さんの生活音。

 

長屋なので壁一枚隔てただけ。

音は結構響きます。

 

お隣は母子家庭。

 

息子さんが家の中で、何をしているのか分かりませんが、

コトコト、コトコト音を立てるそうです。

 

最初は我慢していた借主さん。

 

でも、ある日ついに我慢の限界。

「ワタシモ、コトコト。」

 

……やり返したそうです(笑)。

 

すると数分後。

ピンポーン!

 

「うるさい!!」

隣の方が怒鳴り込んできたそうです。

 

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私は話を聞きながら思いました。

「いやいや、先にコトコトしてたんそっちちゃうん?」

 

もちろん当事者同士は笑い事ではありません。

 

その後も何度か同じようなことが続き、

ついには警察まで登場。

 

借主さんと一緒に警察へ行ったこともあります。

 

警察の方も困った顔。

「生活音の問題は、なかなか介入できないんですよ。」

 

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そらそうです。

 

コトコトで逮捕されたら、

日本中えらいことになります(笑)。


第二話 地主事件

 

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「もう事件は終わりやろ。」

 

そう思っていたら、今度は地主さんから電話です。

 

「おたくの借主ちゃうか?勝手に駐車場止めとるの!?」

 

どうやらイタリア人の友人が、

地主さん所有の月極駐車場で30分ほど車を停めていたそう。

 

近所の人がすぐ地主さんへ連絡。

 

さすが大阪。

情報網が早い(笑)。

 

私は慌てて借主さんへ電話しました。

 

……出ません。

嫌な予感しかしません。

 

するとまた地主さんから電話。

「今な、そのイタリア人、

うちのインターホン鳴らしとる!」

 

「気持ち悪い!」

「警察呼ぶ!」

 

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「えっ!? また警察!?」

私は心の中で叫びました。

 

「いやいや、ちょっと待って!」

 

「今日は勘弁してください!」

もう笑うしかありません。

 

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悪気ゼロ。それが一番困る(笑)

 

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ようやく借主さんと連絡が取れました。

 

「なんで地主さんの家知ってるん?」

すると本人。

 

「近所ノオジサンニ聞キマシタ。」

 

「謝リニ行キマシタ。」

 

……そういうことか。

悪気はゼロです。

 

普通、日本人なら管理会社へ電話します。

 

でも彼は違いました。

「迷惑かけた。」

「直接謝ろう。」

 

そう思っただけなんです。

気持ちは100点。

 

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でも地主さんからしたら、

「知らん外国人が急に家へ来た!」

そらビックリします(笑)。

 

文化の違いなのか、性格なのか。

何とも憎めない人なんです。


そういえば最後まで分かってへんかったなぁ

 

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この借主さんと何年も

付き合っていて思ったことがあります。

 

どうも最後まで、

「大家さん」と「地主さん」。

 

この違いが分かっていなかったようなんです(笑)。

 

借地という仕組みは、日本人でも難しいものです。

 

土地の持ち主が地主さん。

建物を所有・管理しているのが大家。

 

言葉で説明すれば簡単ですが、

実際はなかなかややこしい。

 

外国から来られた方なら、なおさらです。

 

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でも、この借主さん。

本当に悪い人ではありません。

 

困ったらちゃんと相談してくれる。

迷惑をかけたと思えば、自分から謝りに行く。

 

少し行動がストレートすぎるだけなんです(笑)。

 

最近はすっかり静かになりました。

……いや、本当に静かです。

でも私は心のどこかで思っています。

 

「次はどんな事件が起きるんやろ。」

いやいや、起きたら困るんですけどね(笑)。


大家業は、人との付き合い

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大家業をしていると、

本当にいろいろな方と出会います。

 

日本人もいれば外国の方もいます。

年齢も仕事も価値観もさまざまです。

 

もちろんトラブルもあります。

頭を抱えることもあります。

 

でも、振り返ってみると

笑い話になっていることが意外と多いんです。

 

このイタリア人の借主さんも、

私にとっては忘れられない存在です。

 

きっと本人は、

この記事を読んでも笑ってくれるでしょう。

 

「ソンナコト、アッタネ!」

なんて言いながら(笑)。

 

悪い人やないんです。

ほんまに。

 

何せ陽気やから。

 

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よくある質問(Q&A)

 

Q. 借地とはどのような仕組みですか?

 

借地とは、土地を地主さんから借り、

その土地の上に建物を建てたり所有したりする仕組みです。

 

そのため、土地の所有者(地主)と

建物の所有者(大家)が別になることがあります。

 

Q. 大家さんと地主さんは同じ人ですか?

 

同じ場合もありますが、

借地では別々であることも珍しくありません。

 

今回のように建物の管理をする大家と、

土地を所有する地主が異なるケースもあります。

 

Q. 外国人でも日本で賃貸住宅を借りられますか?

 

はい、借りられます。

 

保証会社の利用や在留資格の確認など条件はありますが、

多くの外国人の方が日本で賃貸住宅に住んでいます。

 

Q. 近隣トラブルが起きたらどうすればいいですか?

 

まずは管理会社や大家へ相談しましょう。

 

当事者同士で解決しようとすると、

かえって話がこじれることもあります。

 

状況によっては警察へ相談することもありますが、

生活音などは民事の問題となるため、

すぐに解決できない場合もあります。

 

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※この記事は、実際に私が経験した出来事をもとに、

個人が特定されないよう一部内容や表現を

変更して構成しています。

 

人物を揶揄する意図はなく、文化や価値観の違いを通して

「大家業の面白さ」をお伝えする

エピソードとしてご紹介しています。

筆者松本 親幸
  • 不動産キャリア29年
  • 株式会社フォローウィンドコーポレーション代表取締役
個人的には今までの不動産業経歴において1,500件超のお取引に関わっております。
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