大阪の相続でトラブルになりやすい不動産を徹底解説|道路・権利・長屋・私道・再建築不可
相続の中でも、特にややこしく
なりやすいのが「不動産」です。
しかも大阪は、普通の土地・家だけじゃなく、長屋、連棟、再建築不可、私道の問題、狭小地、変形地など“クセのある不動産”が全国で見ても特に多い地域。

一見するとただの古い家や親の持ち家に見えても、実は法律・権利・地形・歴史的背景が絡んで相続時にめちゃくちゃ揉めることがあるんです。
「親の実家が大阪にあるから相続が心配」
「兄弟が多いから揉めそうで怖い」
「その家、売れるのかすら不安」
こんな声はほんまに多い。
この記事では、相続の現場でトラブルになりやすい“不動産の特徴”を、大阪版として徹底的にわかりやすく解説します。
専門用語をかみ砕いて説明しながら、大阪市内に
ありがちなケースを中心にまとめています。

なぜ大阪の相続は不動産で揉めやすいのか?
まず押さえておきたい大前提として、
「相続財産の大半は不動産」です。
現金や預金は分けやすいけど、不動産は“そのままでは
分けられない”ため、不満・不公平感・感情が出やすい。
大阪はこれに加えて、土地自体のクセが強い。
大阪特有の要因は次の5つ。
・長屋・連棟・狭小地が多い
・道路に接していない家(接道義務違反)が多く、再建築不可になりやすい
・私道持分が不明確なエリアが大量にある
・古い住宅街が密集しており境界が曖昧
・解体費が高く、実質的な価値が低くなるケースが多い
つまり大阪は“不動産トラブルに
なりやすい地形と歴史”を持った街なんです。
これらを知らずに相続を進めると、「売れない」「分けられない」「誰も引き取りたくない」「固定資産税を押し付けられる」「管理ができずさらに劣化する」など問題が連鎖します。
ここから、実際に相続で揉めやすい
“クセ不動産”を具体的に見ていきます。

① 再建築不可の不動産(土地ではなく“負債”になることも)
相続トラブルで群を抜いて多いのがこれ。
再建築不可とは、建物を取り壊しても
新しい家が建てられない土地のこと。
原因は「接道義務」という法律を満たしていないため。
大阪で特に多いのは、西成区、生野区、東成区、
城東区の狭い路地が入り組んだ地域。
昔ながらの街並みで風情はあるけど、法律が改正される前の家が今でも残っており、道路に接してない家が大量にあります。
相続すると何が問題か?
・売却は格安になる、または売れない
・兄弟間で「不公平」になる
・固定資産税だけかかる
・解体費だけ高くて誰も得しない
・銀行がローン出さない
つまり“価値が付かないのにコストだけ
かかる”という最悪のパターン。
相続で「あなたが持ってよ」と
押し付け合いになって揉める典型例です。

② 長屋・連棟(大阪名物の相続トラブルの元凶)
大阪の長屋文化は歴史的に多く残っています。
外から見たら1軒ずつに見えるけど、壁が共通で
つながった“連棟式住宅”。これがややこしい。
・隣の家の構造と一体化している
・勝手に解体できない
・壁1枚が共有状態
・リフォームにも制限がある
・再建築不可の長屋が非常に多い
さらに、評価額と実勢価格が一致しないため、
兄弟間で必ず揉めます。
「固定資産税では600万円の評価で出てるのに、
売ったら50万円やった…」
「なんで私だけ不利なの?」こうなるんです。
大阪市内の生野・西成・東成エリアは特に多いです。

③ 私道が絡む不動産(知らぬ間に地雷)
大阪は私道だらけです。
住宅地に入っていく細い道が「公道ではなく、誰かの
所有地だった」というケースはめちゃくちゃ多い。
私道の問題点は、
・水道工事やガス工事ができないことがある
・持分がないと建て替えできない
・共有持分が10人以上などで全員の承諾が必要
・連絡の取れない所有者がいると詰む
不動産としての評価も下がり、兄弟で相続する時には「いらない」「売れない」「誰が管理する?」で揉める要因になります。
ある相続では、「私道の持分がなくて再建築できません」
と不動産会社に言われた瞬間、
家族の空気が凍りついた、という実例も。

④ 狭小地・変形地(大阪の都市部に多い)
大阪市内の都市部には、
10〜15坪以下の“超狭小地”が多い。
あるいは三角形・旗竿のような変形地。
問題は、
・建築コストが高い
・間取りが制限される
・買い手が限られる
・売却しにくく価値が落ちる
・固定資産税だけかかる
相続時には「価値があると思ってたけど売れない」と
いうギャップから、兄弟間で不公平感が爆発します。

⑤ 農地・市街化調整区域(大阪府外周部に多い)
大阪市内には少ないけど、
東大阪・堺市・岸和田などではよくあるケース。
農地は転用が必要で売却に制限があり、
市街化調整区域はそもそも家を建てられない。
結果として、
「評価額は高いけど売れない土地」
という相続泣かせの典型になります。

⑥ 持分だけ相続した不動産(共有地獄の始まり)
兄弟3人なら1/3ずつ相続というのはよくある話。
が、ここで問題が起こる。
共有のままやと、
・売れない
・貸せない
・解体できない
・固定資産税だけ3分の1ずつ請求
・誰か1人が反対するとすべてストップ
最終的には「共有物分割請求」という
裁判沙汰になることも珍しくありません。
数十年共有のまま放置 → 相続人が倍増
→ 誰かわからなくなる これも本当に多い。

⑦ 借地・底地(権利関係が複雑すぎる)
大阪は借地も多い。
土地は地主のもので、建物は自分のもの。
相続した側からしたら複雑すぎる仕組み。
・更新料
・名義変更料
・借地権割合
・底地の評価
・売却の許可が必要
こうした権利関係が家族間の理解を超えていて、
「そんなもの相続したくない」「え、それ私が払うの?」
とトラブルになります。

⑧ 相続登記を10年以上放置して名義がぐちゃぐちゃ
大阪の古い家では本当に多い。
祖父→父→子 → 相続登記なしで
放置されている家はザラ。
結果として、
・相続人が10人以上
・連絡取れない
・海外に住んでいる
・そもそも誰が相続権持ってるか不明
こうなると売却も活用もできず
“動かせない不動産”に。
2024年の相続登記義務化により、
今後はさらにトラブルが増える見込み。

⑨ 空き家を10年以上放置して劣化した家
大阪市の古い住宅街には放置空き家が多い。
・屋根崩落
・雨漏り
・シロアリ
・基礎が腐っている
・取り壊し費用が100〜200万円
こうなると“建物の価値ゼロ”どころか“マイナス”。
相続した途端に「解体費誰が払う?」
問題が噴出して揉める。

⑩ 実家は特別扱いされがちで感情がぶつかる
相続で一番揉めるのは、不動産の構造ではなく“感情”。
・思い出の家を売りたくない派
・維持費が無駄だから売りたい派
・別に住む気はないけど所有はしたい派
ここに価値観の違いが生まれて、兄弟間で衝突しやすい。
大阪は実家が駅近だったり価値が高かったりする
パターンもあるので、余計に揉めやすい傾向があります。

揉める不動産は放置するとさらに地獄化する
相続不動産のトラブルは“時間がたてばたつほど
悪化する”という特徴があります。
・空き家がさらに劣化する
・相続人が増える
・関係性が悪くなる
・名義が混乱
・解体費が高くなる
・税金がかさむ
だから一番ダメなのは「先送り」。
大阪のクセ不動産は、早い段階で専門家に相談して、
売る・貸す・維持するを決めておくことが重要なんです。

トラブルを避けるためにやるべきこと
・相続登記を必ず早めにする
・不動産の法的リスク(接道・私道・地目)を調べる
・兄弟全員で同じ専門家に相談する
・売却・保有を早めに決断する
・共有にしない
・放置しない
これだけで、相続のトラブルはほぼ避けられます。
まとめ|大阪はクセ物件が多いからこそ“知識”が命
大阪の相続不動産は、歴史ある街の構造、長屋文化、狭小地、私道だらけという特徴から、全国でもトップクラスに複雑です。
でも、逆に言えば
「クセを理解して対策すれば、揉めずに済む」
ということ。
相続は“知っているか知らないか”で結果が180度変わります。
家族の関係を守るためにも、早めの準備が本当に大事です。

不動産相続に関するよくある質問(Q&A)
Q:長屋・連棟でも売れますか?
売れますが、一般売却は難しく
専門業者に依頼することが多いです。
価格は建替不可かどうかで大きく変わります。
Q:相続登記を放置したらどうなる?
名義が複雑化し、売却も契約も解体もできなくなります。
最悪、相続人が誰か分からない状態に。
Q:兄弟が意見割れたときの対処法は?
一度専門家(司法書士や不動産会社)を
“共有の窓口”にすることでスムーズになります。
感情で話すとまとまりません。
Q:私道の持分がないと建替えできない?
できないケースが多いです。
持分交渉や地役権設定が必要。
Q:古い家の価値はどう判断する?
土地の権利関係・接道・地盤・建物状態を総合評価します。
築年数だけでは価値は測れません。

