大阪市の区別・連棟、空き家リスクマップ ――24区を徹底解説。どこが危なく、どこがまだ助かるのか――

■ はじめに|「大阪市の空き家」は一括りにできない
今回は 大阪市24区すべてを俯瞰しながら、
とくに問題になりやすい
「連棟・長屋 × 空き家」リスク を、
区ごとの特性別にマッピングしていきます。
最初に結論をお伝えします。大阪市の空き家リスクは
「区」ではなく「住宅の成り立ち」で決まる
同じ大阪市内でも、「一瞬で売れるエリア」と
「1軒だけ地獄になるエリア」が、
徒歩5分で共存しているのが現実です。

■ リスクマップの見方(重要)
本記事では、各区を以下の3軸で見ています。
| 評価軸 | 内容 |
|---|---|
| ① 連棟・長屋密度 | 古い連棟住宅がどれだけ残っているか |
| ② 空き家放置リスク | 放置→問題化しやすさ |
| ③ 再建築・流通難度 | 売却・建替の難しさ |
※あくまで実務・現場目線のリスク評価です。
【北エリア】
■ 北区|★☆☆(リスク低)
梅田を中心に再開発が進み、
連棟・長屋はほぼ姿を消しています。
古い物件でもマンション化・商業転用が進み、
空き家が「地獄化」しにくい区です。
■ 都島区|★★☆(注意)
大通り沿いは良好ですが、
内側に入ると 戦後長屋が点在。
相続放置→1軒だけ空き家、の芽はあります。
■ 旭区|★★★(要警戒)
密集住宅地が多く、連棟+高齢化+相続未整理の
三点セットが揃いやすい区。
「真ん中だけ空き家」事例が実際に多いエリアです。
■ 東淀川区|★★★(要警戒)
淡路・上新庄周辺は、再開発と旧住宅地が混在。
連棟が1軒だけ取り残される典型例が見られます。

【中央・湾岸エリア】
■ 中央区|★☆☆(低)
長屋はほぼ消滅。
空き家はあっても再利用前提で、リスクは限定的。
■ 西区|★★☆(注意)
堀江周辺は安全ですが、
旧工住混在エリアに古い連棟が残存。
用途転換できないと一気に停滞します。
■ 港区|★★★(要警戒)
戦後住宅が多く、
連棟+借地+相続の複合問題が発生しやすい区。
■ 大正区|★★★(高)
大阪市内でも連棟密度が高い区の一つ。
道路条件が厳しく、再建築不可→空き家固定化の
リスクが高めです。
■ 西淀川区|★★★(高)
工業地域と住宅地が混在。
連棟が「売れないまま空く」ケースが多く、
放置リスクが顕在化しやすい区です。

【東エリア(リスク濃厚)】
■ 生野区|★★★★(極めて高)
大阪市内 ワースト級。
- 連棟密度:非常に高い
- 高齢化:進行
- 相続未整理:多発
「1軒だけ地獄」の完成形が、
この区には日常的に存在します。

■ 東成区|★★★(高)
生野区に次ぐ密集度。
再建築不可+道路問題で、
売却が進まず空き家化しやすい。
■ 城東区|★★★(高)
再開発エリアと旧長屋エリアの差が激しい。
取り残された連棟1軒が問題化しやすい区です。
■ 鶴見区|★★☆(注意)
比較的新しい住宅地が多い一方、
旧集落部分に連棟が残る。
「油断してたら急に問題化」しやすい区。
■ 平野区|★★★★(極めて高)
大阪市最大級の住宅密集区。
- 連棟
- 再建築不可
- 空き家長期放置
実務上、最も相談件数が多い区の一つです。
■ 東住吉区|★★★(高)
住宅地の奥に長屋が集中。
近隣トラブル化しやすく、
「1軒だけ空き家」状態が長期化します。
【南エリア】
■ 阿倍野区|★★☆(注意)
表通りは良好。
裏側の住宅地に連棟が残り、
相続次第でリスクが顕在化。
■ 西成区|★★★★(極めて高)
説明不要の高リスク区。
- 連棟密度
- 空き家放置
- 権利関係の複雑さ
**1軒だけ地獄が「日常風景」**になりやすい。

■ 住吉区|★★★(高)
古い住宅地が広く、連棟空き家が点在。
時間経過で一気に問題化します。
■ 住之江区|★★☆(注意)
湾岸部は比較的安全。
内陸部の旧住宅地でリスクあり。
■ 浪速区|★★☆(注意)
観光・再開発の裏で、
旧連棟が取り残される構造あり。
■ 天王寺区|★☆☆(低)
長屋は少数派。
あっても土地価値で吸収されやすい。

【西・南西エリア】
■ 此花区|★★☆(注意)
工業・住宅混在。
連棟が孤立しやすく、空き家固定化リスクあり。
■ 西区(再掲補足)
再開発外エリアの見極めが重要。
■ リスク総括マップ(言語版)
| リスク帯 | 該当区 |
|---|---|
| ★★★★ 極高 | 生野区・平野区・西成区 |
| ★★★ 高 | 旭区・東成区・城東区・東住吉区・大正区 |
| ★★ 注意 | 都島区・阿倍野区・鶴見区 ほか |
| ★ 低 | 北区・中央区・天王寺区 |
■ まとめ
大阪市の連棟・空き家問題は、
「場所」ではなく「構造」の問題です。
両隣が住んでいる
真ん中だけ空いている
壊せない・売れない
この条件が揃った瞬間、
その1軒は区に関係なく地獄化します。
■ 最後に(重要)
もしあなたの不動産が、
- 大阪市内
- 連棟・長屋
- 空き家、または空きそう
この3つに当てはまるなら、
「区の名前」で安心しないでください。
判断が1年遅れるだけで、選択肢は確実に減ります。

