家の建て替え時にセットバックや隅切り部分に造作物を作るのは違法?けど作る人多いよね~
「昔からある物置やし、今さら何があかんの?」
「近所もみんな同じように使ってるやん」

大阪で、相続した家の売却相談を受けていると、セットバックや隅切りの話題になると、だいたいこの言葉が返ってきます。
特に多いのが、
- 路地の奥にある家
- 角地の古い一戸建て
- 長屋・連棟住宅
- 昭和の頃に建った住宅
こうした物件です。
ぱっと見は普通に使えているし、
何十年も誰にも何も言われていない。
せやけど、「売ろう」「建て替えよう」
となった瞬間に、急に問題になる。
この記事では、
なぜセットバックや隅切り部分の造作物が問題になるのか、
そして「みんな作ってるのに、なんでウチだけ?」
とならないための考え方を、大阪目線で解説します。

そもそもセットバックと隅切りって何なん?
セットバックとは?
セットバックいうのは、前の道路の幅が
4m未満のときに、敷地を後ろに下げるルールです。
大阪市内やその周辺では、昔からの細い道が多くて、
- 幅2mちょっと
- 軽自動車がギリギリ
- 自転車すれ違えへん
みたいな道路、ようありますよね。
こういう道に面した家は、建て替えのときに
敷地の一部を「道路として提供する」必要があります。
ここでややこしいのが、
👉 見た目は自分の土地
👉 でも法律上は「道路扱い」
という点です。

隅切りとは?
隅切りは、角地にある家で、
敷地の角を斜めに削る部分です。
目的は一つ。
見通しを良くして事故を防ぐため。
昔の角地は、建物が角まで
ギリギリ建ってることも多くて、
- 車が出会い頭で危ない
- 歩行者が見えへん
という問題がありました。
その対策として、角を空ける=隅切り、
という考え方です。
これもセットバックと同じで、
👉 安全のために空けておく場所
👉 自由に使う前提ではない
という扱いになります。

セットバック・隅切り部分に造作物を作るのは違法?
結論から言うと「原則アウト」
はっきり言います。
セットバック部分・隅切り部分に、
恒久的な造作物を作るのは原則NGです。
たとえば、
- 物置
- ブロック塀
- 固定されたフェンス
- コンクリート基礎の花壇
- 常設の段差やスロープ
こういったものは、道路としての機能を
邪魔する可能性があると判断されます。
理由は単純で、
👉 将来、本当に道路として
使われるかもしれへんから
です。

「けど作ってる人、めっちゃ多いやん?」問題
ここが一番、モヤっとするところですよね。
実際、大阪の住宅地を歩いたら、
- セットバック部分に物置
- 隅切りに植木鉢
- 簡易的なフェンス
…よう見ます。
じゃあ、なんでアカン言われるんか。

理由①:行政は普段、細かく見に来えへん
正直な話、役所が一軒一軒
チェックして回ることはありません。
問題になるのは、
- 建て替えの建築確認
- 売却時の重要事項説明
- 買主側の調査
このタイミングです。
それまでは、黙認されてるだけのケースがほとんど。
理由②:昔の家はルールが今と違う
昭和の時代に建った家は、
- 建築基準がゆるかった
- 道路の扱いも曖昧
- 今ほど厳密じゃなかった
という背景があります。
だから「昔からある=OK」と思われがちですが、
👉 今のルールで判断されるのが売却・建て替え
ここを勘違いすると、後で痛い目見ます。

売却のときに一気に現実を突きつけられる
相続して、しばらく空き家。
「もう住まへんし、そろそろ売ろか」
このタイミングで、不動産会社に相談すると…
- 「この物置、セットバック部分ですね」
- 「隅切りに造作物ありますね」
- 「このままでは売りにくいです」
と言われることが多いです。
ここで初めて、「え?今さら?」
「ずっとこのままやったのに?」となるわけです。

買主は“将来”を見る
売る側は「今、住めてたらええ」と思いがちですが、
買う側は違います。
- 将来、建て替えできるか
- 再建築不可にならへんか
- 行政から指摘されへんか
めちゃくちゃ慎重に見ます。
その結果、
- 撤去が条件
- 価格交渉の材料にされる
- 最悪、話が流れる
ということも普通にあります。

建て替えの予定がなくても油断したらあかん
「ウチは建て替えせえへんし関係ない」
これも、よう聞きます。
でも売却では、
- 次に住む人が建て替えできるか
- 将来、資産価値がどうなるか
が評価されます。
セットバック・隅切りの造作物があると、
👉 “問題を抱えた土地”として見られる
可能性が高くなります。

じゃあ、どう使うのが正解なん?
判断基準はこれだけ
ポイントは一つ。
「それ、すぐ撤去できる?」
- 基礎あり・固定 → ほぼアウト
- 動かせる・置いてるだけ → グレー
- 何も置かない → 一番安全
特に売却を考えるなら、何もせえへんのが正解です。

「今まで何も言われてへん」は通用せえへん
不動産の世界は、
👉 問題が出るタイミングが決まってる
- 建てるとき
- 売るとき
この2つです。
今まで何十年、何も言われてなくても、
その事実は、ほぼ関係ありません。

大阪では“あるある”やからこそ、先に知っとく
大阪は、
- 道が細い
- 古い家が多い
- 長屋・連棟が残ってる
という土地柄です。
だからこそ、セットバック・隅切り問題は珍しくない。
せやけど、「みんなやってる」「うちだけちゃう」で判断すると、売却や建て替えのときに、必ずしんどくなります。

まとめ:後で困らんために、今整理しとこ
- セットバック・隅切り部分は自由に使えへん
- 造作物は原則NG
- 黙認と合法は別
- 売却・建て替え時に一気に問題化
これを知っとくだけでも、将来の選択肢は変わります。
「知らんかった…」が一番、もったいない。

不動産売買等でのよくある質問
昔からある物置でも撤去せなあきませんか?
売却や建て替えの場面では、
撤去を求められるケースが多いです。
長年問題なかったとしても、
今の基準では通らないことがあります。
隅切り部分の植木や鉢植えもダメですか?
固定されていなければ問題になりにくいですが、
売却時は撤去を求められることもあります。
行政から何も言われてませんが安心してええですか?
普段は指摘されなくても、建築確認や売却時に
問題になることがほとんどです。
セットバック部分は自分の土地ちゃうんですか?
所有権はありますが、道路として使われる前提の土地です。
自由に使える敷地とは考えない方が安全です。

