案件数が多いから許されるんかな?賃貸営業の緩さを不動産売買営業と比較してみた

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「13時に待ち合わせって言うてたのに来ない。」

 

「申し込み入れますって言われたのに、

その後1週間連絡なし。(管理会社)」

 

「確認しますと言われてから音沙汰なし。」

 

大阪で賃貸物件を探したことがある人なら、

一度はこんな経験をしたことがあるかもしれません。

 

 

もちろん全ての賃貸営業がそうではありません。

 

しかし、不動産業界の中にいる人間から見ても、

「売買営業と比べると賃貸営業は緩い」と

感じる場面があるのも事実です。

 

なぜそんな違いが生まれるのでしょうか。

 

単純に営業マン個人の問題なのか。

 

それとも業界構造そのものに原因があるのか。

 

今回は大阪の不動産業界を例に、賃貸営業と売買営業を

比較しながら、その背景を掘り下げてみたいと思います。


 

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同じ不動産業でも実は全く違う仕事

 

一般の方からすると、

「賃貸も売買も同じ不動産屋やろ」

と思うかもしれません。

 

しかし実際は全く別の仕事です。

 

例えば大阪市内の3,000万円のマンション売買。

仲介手数料は100万円前後になることがあります。

 

一方で家賃8万円の賃貸仲介。

仲介手数料は8万円程度です。

 

つまり、

売買営業=少数案件高単価

賃貸営業=大量案件低単価

という違いがあります。

 

この時点で営業スタイルは大きく変わります。

 

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売買営業は「1件」に人生がかかっている

 

売買営業は1件の契約に数か月かかることもあります。

 

例えば、

 

  • 相続した実家
  • 空き家
  • 長屋
  • 再建築不可物件
  • 投資用不動産

など。

 

査定から契約、決済まで長期間かけて進みます。

 

そのため、

  • 報告
  • 連絡
  • 相談
  • スケジュール管理

が極めて重要になります。

 

電話一本返さなかったことで

100万円以上の売上が飛ぶこともあります。

 

だから自然と細かくなります。

売買営業にとって信頼は商品そのものです。

 

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賃貸営業は回転率との戦い

 

賃貸営業は違います。

 

梅田、難波、京橋、天王寺などの駅前店舗では、

1日に

  • 来店5組
  • 内覧10件
  • 申込3件

という日も珍しくありません。

 

営業担当は常に複数案件を抱えています。

 

すると、

「後で電話しよう」

「後で確認しよう」

が積み重なります。

 

そして、

「申し込み入れます」

他案件対応

数日経過

ということが起きます。

 

もちろん良いことではありません。

しかし構造的に起こりやすいのです。

 

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賃貸営業最大の地獄は1〜3月の繁忙期

 

ここを知らない人は多いです。

 

賃貸営業が最も忙しいのは1〜3月。

 

大阪でも、

  • 新社会人
  • 転勤
  • 大学生
  • 専門学校生

が一斉に動きます。

 

この時期の店舗は本当に戦場です。

 

朝から来店予約。

昼から内覧。

夕方から申込。

 

夜は契約書作成。

 

閉店後にオーナーや管理会社への連絡。

 

これが毎日続きます。

売買営業なら月に数件の案件を管理します。

 

しかし賃貸営業は数十件同時進行。

 

そもそも処理量が違います。

連絡漏れが発生しやすい理由の一つです。


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管理会社との力関係も影響している

 

一般のお客さんから見えにくい部分ですが、

賃貸営業は管理会社にかなり依存しています。

 

例えば、

「この物件申し込み入ります」

となっても、

 

管理会社が返事をくれなければ進みません。

 

  • オーナー確認待ち
  • 審査待ち
  • 条件確認待ち

が発生します。

 

しかも管理会社側も忙しい。

電話しても繋がらないこともあります。

 

特に大阪市内の人気物件では、

複数の仲介会社から問い合わせが集中します。

 

その結果、

お客さんから見ると、「なんで返事くれへんの?」

になります。

 

しかし裏では、営業も管理会社から

返事待ちだったりします。

 

もちろん途中経過を伝えるべきですが、

この構造がレスポンスを遅らせる要因になっています。

 

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反響営業と売買営業の決定的な違い

 

ここが非常に大きいです。

 

賃貸営業の多くは反響営業です。

SUUMOやホームズを見たお客さんが来店します。

 

つまり、次々に新規客が来る。

 

極端な話、

1人のお客さんとの関係が終わっても、

また新しい反響が入ります。

 

一方で売買営業。

 

特に相続や空き家案件。

紹介や口コミが非常に重要です。

 

一度信頼を失うと、

地域で評判が広がります。

 

例えば、

東大阪・守口・門真・八尾・大東などでは、

意外と紹介ネットワークが強い。

 

だから売買営業は、

一件一件を大事にする文化が根付きやすいのです。

 

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若手営業が多いことも理由の一つ

 

賃貸営業は若い人が多い業界です。

 

駅前店舗を見れば分かります。

20代前半も珍しくありません。

 

若さが悪いわけではありません。

 

しかし、

  • タスク管理
  • 優先順位
  • クレーム対応

は経験値が影響します。

 

そこへ繁忙期の案件ラッシュ。

当然ミスも増えます。

 

売買営業は比較的経験者が多く、

慎重な対応が求められるため文化も変わります。


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実は優秀な賃貸営業ほど売買営業に近い

 

面白いことに、

本当に売れている賃貸営業は驚くほど細かいです。

 

なぜなら紹介が発生するから。

 

  • 法人契約
  • オーナー紹介
  • 家族紹介
  • 知人紹介

紹介客は信頼が全てです。

 

だから、

  • 返信が早い
  • 約束を守る
  • 進捗を伝える

を徹底しています。

 

結果として売買営業に近づいていきます。


本当の原因は人格ではなく業界構造

 

ここまで見てきたように、

賃貸営業が緩く見える理由は、

人格ではありません。

 

主な理由は、

  • 案件数が多い
  • 単価が低い
  • 若手が多い
  • 反響営業中心
  • 管理会社依存
  • 繁忙期が異常に忙しい

これらが複雑に絡み合っています。

 

つまり、「適当な人間が多い」

のではなく、「適当になりやすい環境がある」

という方が正確です。

 

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それでも今後は通用しなくなる

 

昔は、「そんなもんやろ」で終わりました。

 

しかし今は違います。

Google口コミ。SNS。口コミサイト。

 

対応が悪ければすぐに評価されます。

 

だから今後は、

  • 連絡する
  • 報告する
  • 約束を守る

という当たり前の対応が、ますます重要になります。

 

実際、同じ賃貸営業でも、きっちりしている

担当者には口コミや紹介が集まり続けています。

 


まとめ

 

賃貸営業が緩いと言われる背景には

業界構造があります。

 

売買営業は1件の利益が大きく、

信頼を失うことが大きな損失につながります。

 

一方で賃貸営業は大量案件を処理するため、

どうしても対応が雑になりやすい側面があります。

 

しかし最終的に生き残るのは、

営業トークが上手い人ではありません。

 

約束を守る人です。

返信をする人です。

報告をする人です。

 

実は不動産業界で最も希少なのは、

「普通のことを普通にできる営業」

なのかもしれません。

 


よくある質問(Q&A)

 

Q. 賃貸営業は本当に売買営業より忙しいのですか?

 

繁忙期の1〜3月だけを見ると、賃貸営業の方が

圧倒的に案件数は多い傾向があります。

 

ただし売買営業は1件ごとの責任や契約金額が大きいため、

忙しさの種類が異なります。

 

Q. 賃貸営業が連絡を返さないのはわざとですか?

 

全員ではありません。

管理会社からの返答待ちや案件過多が原因の場合もあります。

 

ただし、お客様から見れば理由は関係なく、

不信感につながるため本来は途中経過を伝えるべきです。

 

Q. 売買営業はなぜ比較的きっちりしているのですか?

 

1件失うだけで数十万円から数百万円の売上が

なくなる可能性があるためです。

 

また相続や住宅購入など人生に関わる取引が多く、

信頼が重要視される文化があります。

 

Q. 優秀な賃貸営業の見分け方はありますか?

 

レスポンスの速さです。

 

返信が早い、進捗報告がある、約束を守る。

この3点ができる営業は信頼できる可能性が高いです。

 

Q. 不動産営業全体のレベルは下がっているのでしょうか?

 

一概には言えません。

むしろSNSや口コミ文化によって、

以前より顧客対応を重視する会社は増えています。

 

一方で人手不足の影響から、経験不足の営業が早く現場に出る

ケースも増えており、二極化が進んでいる印象です。

 

筆者松本 親幸
  • 不動産キャリア29年
  • 株式会社フォローウィンドコーポレーション代表取締役
個人的には今までの不動産業経歴において1,500件超のお取引に関わっております。
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