🏠中古マンション修繕積立金の値上げは本当に家計を圧迫する?「今売るvs持ち続ける」を徹底比較
導入文:上がり続ける「維持費」に、住民の本音は…
「また修繕積立金が上がるんやって。」
大阪市内の築30〜40年のマンションでは、
最近こうした声をよく耳にします。
物価や人件費の上昇に加え、
建材価格の高騰も続く2025年現在。
多くの管理組合で、修繕積立金と管理費の合計が
月2万5,000円を超えるケースが当たり前になってきました。
「うちのマンションも、来年から修繕金が上がるみたい。このままだと家計がちょっとしんどいかも…。」
「でも、売るって決めるのも早い気がするし…。」
──今、多くの住民がまさにこの“揺れる気持ち”を抱えています。
この記事では、大阪市内の築30〜40年マンションを想定しながら、修繕積立金値上げの背景、家計や資産価値
への影響、そして「今売る」か「持ち続ける」か──判断のヒントを具体的に整理します。

1. なぜ今、修繕積立金が上がっているのか?
建材・人件費の高騰が直撃
値上げの最大要因は「物価と人件費の上昇」です。
国土交通省の「マンション修繕積立金に関する実態調査(2023年)」によると、近年は外壁塗装・防水工事・設備更新などのコストが10年前より約1.3〜1.5倍に上がっています。
大阪では施工業者不足の影響もあり、見積もりが
想定より20〜30%高くなることも珍しくありません。
国交省の指針も「値上げ」を促す流れ
2021年改定の国交省ガイドラインでは、
修繕積立金の目安を1㎡あたり月250〜350円としています。
70㎡なら月1万7,500〜2万4,500円。
そこに管理費を加えると、
合計で月2万5,000円〜3万円が“普通”の水準です。
築30〜40年になると、「給水管交換」「外壁補修」「エレベーター更新」など大型修繕が重なり、値上げせざるを得ません。

管理組合の事情:想定外の工事費に追われる現場
築35年以上のマンションでは、初回修繕で
カバーできなかった部分の老朽化が次々と判明します。
その結果、1戸あたり150〜200万円の負担になることも。
「値上げをしなければ工事ができない」
──これが現場の実情です。
大阪市内の相場:築35年で3,000万円前後も
一方、築古でも立地が良い西区や中央区では、
築35年でも3,000万円前後の売却例が増えています。
ただし、維持費が月3万円前後になると、
10年間で360万円の負担。
老後を考えると、この金額は軽視できません。

2. 修繕積立金が上がると家計と資産価値にどう影響する?
家計負担の増加は“じわじわ効く”
月2万5,000円の維持費は年間30万円、10年で300万円超。
固定資産税や駐車場代を加えると、
年間50万円以上になることもあります。
年金生活では重い負担です。
修繕費が上がる=資産価値を守る面もある
修繕積立金が上がるのは、建物の状態を守るため。
適正な修繕を続ければ、
築古でも価値を保ちやすくなります。
逆に、積立不足は「管理不安」と見られ
、買い手が減る要因になります。
大阪市内の傾向:管理状態が価格を左右
築35〜40年でも、管理が良好な物件は価格維持がしやすい一方、管理が不十分なマンションは数百万円下がるケースもあります。
「修繕積立金の値上げ=管理の健全化」
と捉えるのがポイントです。

3. 「今売る」メリットとデメリット
メリット①:値上げ前に手取りを確保
修繕積立金が上がる前に売れば、維持コストを抑えられ、
手取り額が増える可能性があります。
大阪市内はリノベ需要が強く、
築古でも買い手がつきやすい市場です。
メリット②:老後の家計を軽くできる
月2万8,000円の維持費を10年間払うと336万円。
これがなくなるだけでも家計の安心感は大きいです。
デメリット①:再取得コストが上昇中
築40年を売って築10年を買う場合、
1,000万円以上の差が出ることも。
住み替え先の価格上昇には要注意です。
デメリット②:相場変動リスク
一時的に市況が下がると、
「もう少し待てば良かった」と感じることもあります。
ただし、2025年の大阪市内は供給が少なく、
急落の兆しはなし。
焦らず動くのが得策です。

4. 「持ち続ける」メリットとリスク
メリット①:修繕で建物価値を守れる
定期的な修繕が行われていれば、
築40年でも「安心・清潔」と評価されます。
管理良好な物件は賃貸需要や再販価格も安定します。
メリット②:生活の安心感を維持できる
長年住み慣れた街や人間関係を守りたい方にとって、多少の値上げは「安心を買うコスト」として受け入れられる面もあります。
リスク①:将来的にさらに上がる可能性
築40年を超えると、第2・第3の修繕期に突入。
配管・電気系統の更新などで、
再び積立金アップの議論が出やすくなります。
リスク②:売却タイミングを逃す恐れ
築40年超になると、住宅ローン控除や
耐震基準の問題で買い手が減ります。
「まだ売れるうちに」が重要なキーワードです。

5. 判断の目安:「今売る人」「持ち続ける人」
今売るべき人
- 修繕費+管理費が月3万円前後
- 築35〜40年で大規模修繕が控えている
- 家計や老後資金に不安がある
- 管理組合の運営が不安定
→ 今の市場は堅調。
**“売れるうちに動く”**が鉄則です。
持ち続けるべき人
- 修繕積立金が健全に運用されている
- 駅近・好立地で資産価値が安定
- 家計に余裕がある
- 家族の拠点として住み続けたい
→ 「暮らしを優先」するなら、しっかり修繕する
マンションを守るのも立派な選択です。

迷ったら「査定」だけでも動く
どちらにせよ、今の資産価値を知ることが第一歩。
査定は無料が基本で、比較すれば
数百万円の差が分かることもあります。
6. まとめ:焦らず“数字”と“暮らし”で判断を
修繕積立金の値上げは避けられませんが、「損」ではなく
「資産を守るコスト」として前向きに捉えることも大切です。
支出が負担に感じるなら、早めに査定を受けて将来設計を。
焦らず、自分にとっての
“最適なタイミング”を見つけましょう。
不動産売買でよくある質問(FAQ)
Q1. 修繕積立金が上がる前に売ると得?
→ 値上げ前なら維持コストを抑えられ、
手取りが多く残る可能性があります。
Q2. 修繕費が上がっても価値は維持できる?
→ はい。適切な修繕はむしろ価値を守る行動です。
Q3. 管理状態の悪いマンションは売りにくい?
→ 売却可能ですが、価格は下がる傾向。
管理履歴が重要です。
Q4. 査定は無料?
→ はい。複数社比較で相場観を掴むのがおすすめです。
Q5. 築古でも売れる?
→ 大阪市内は立地次第で売却可能。
リノベ投資需要も高めです。

